It is the top of the page

Link for moving within the page
To text (c)

このウェブサイトではサイトの利便性の向上のためにクッキーを利用します。サイトの閲覧を続行されるには、クッキーの使用にご同意いただきますようお願いします。
お客様のブラウザの設定によりクッキーの機能を無効にすることもできます。詳細はこちら

The main part starts here.

  1. ナレッジセンター
  2. 匠コラム

Road to 100G - 100G の現状

匠コラム
ネットワーク

ビジネス推進本部 第1応用技術部
コアネットワークチーム
ハディ ザケル

2015年、イーサネット誕生から30年以上が経ち、当初の 10Mbps から今では 100Gbps の通信速度にまで進化を遂げている。更に、今現在 IEEE では 400Gbps に関して標準化が行われており、今後もイーサネットを中心にネットワーク通信速度は発展し続けるであろう。Road to 100G の第1回目の今回は、インターネットトラフィックの現状や100G マーケットについて紹介する。連載第2回目以降は、伝送ネットワークにおける 100G 化のメリットや 注意点について述べる。

Ethernet Alliance で一般公開している、Ethernet 速度の歴史と今後のロードマップ
引用元:Ethernet Alliance「2015 ETHERNET ROADMAP」
連載インデックス

インターネットトラフィックの現状

インターネットトラフィックの現状を視覚的に表している Intel がまとめた調査結果を紹介する。

引用元:Intel「What Happens in an Internet Minute?」

2013年時の情報ではあるが、2015年現在も同じ傾向であり、動画関連は依然として全体トラフィックの半分以上を占めている。これからのインターネットトラフィックに大きく影響を与えるものとして、動画配信サービスはもちろん、スマートフォンの普及、クラウドサービスの普及が考えられる。

更に特徴的な傾向として、コンテンツ情報が地理的によりユーザに近い場所に配置されるようになり、メトロトラフィックは2015年に初めて Long-haul トラフィックを超えた。この傾向は継続し、2019年には、全体 IP トラフィックの 66%はメトロトラフィックが占めるようになる。※1
Cisco [Visual Networking Index: Forecast and Methodology, 2014–2019]

一方で日本国内の状況を分析しても、グローバル傾向とほぼ一致しており、一般ユーザによる IP 通信が多くの割合を占めている。中でも一般ユーザによる動画サービスへのアクセスは、2014年現時点で全体トラフィックの半分以上を占めており、2019年頃は全体の3分の2を占めるようになる。2020年のオリンピックに向けて今後は 4K 映像のネット配信も考えられる。
したがって日本国内の通信インフラは大量の動画トラフィックに耐えうるものにしなければならない。

引用元:Cisco「VNI Forecast Widget – Advanced Editor」(日本からのトラフィック状況)

100G マーケットアップデート

増加し続けているトラフィックを処理するため、ネットワーク・インフラの増強も日々行われている。Infonetics の調査結果によると、Telecom Optics マーケットは 100G にシフトし始めており、約15年継続成長を見せた 10G Optics の年間出荷数はマイナス成長に転じた。一方 100G Optics の出荷はこれからさらに増え、メトロエリアの 100G 化が予測される2016年※2には大幅な出荷が見込まれている。

※2Infonetics [Telecom Optics Market]
現在参照できない状態ですが、2015年の Infonetics による Telecom Optics Market の調査結果を参照しています。

40G/100G/400Gのターゲット市場
引用元:Alcatel-Lucent「EVOLUTION OF ETHERNET SPEEDS WHAT’S NEW AND WHAT’NEXT」

100G の導入が進んでいる理由は Optics 単価が落ち始めているためでもある。2012年頃100G の初期製品で価格比較を実施した際、初期投資の観点から、 100G 導入のコストメリットは全くなかった※3。当時は100G 導入にかかる投資額で、平均的に15ポートの 10Gインターフェースが購入可能であった。2012年頃の100G Optics は CFP と呼ばれるもののみがリリースされており、Optics は高価なものであった。2015年になり(正確には2014年の後半から)、CFP4 と呼ばれる小型、低消費電力の Optics が出荷され始め、今まで高価であった Optics のビット単価は 10G Optics のビット単価に近付いている。
※3 少ないケーブル数で済む点、機器の設定量などの観点から、100Gは好まれていた。

引用元:Ethernet Alliance「first presentation」
引用元:Alcatel-Lucent「EVOLUTION OF ETHERNET SPEEDS WHAT’S NEW AND WHAT’NEXT」

Optics の進化は価格面だけではなく、小型化に伴い同じ物理的なスペースであってもより多くのポート搭載が可能となった。更に拍車を掛けているのが、Merchant Silicon と呼ばれる ASIC である。2014年に Broadcom 社から次世代の Tomahawk チップが発表され、大手ネットワーク機器ベンダからもいずれはTomahawk 搭載のスイッチがリリースされるだろう。Tomahawk では一つのチップで最大3.2Tbpsの処理が可能であり、スイッチ製品中心に搭載され、Data Center 内の普及が予測されている。
なお、Broadcom 社の Trident シリーズを搭載したスイッチは既にほぼ全てのネットワーク機器ベンダからリリースされている。
※4Etherealmind [Merchant Silicon and Vendor Software – The Hype in 2012]

まとめ

トラフィック増加に伴いネットワーク・インフラのアップグレードは必要不可欠であり、
Road to 100G の第1回目で、インターネットトラフィックの現状と100G マーケットの状況について紹介した。次回以降は、伝送ネットワークにフォーカスし、「100G インフラを導入するメリット」、「100G 高信頼性の実現、冗長技術について」を紹介する。

関連記事

執筆者プロフィール

ハディ ザケル
ネットワンシステムズ株式会社 ビジネス推進本部 第1応用技術部 コアネットワークチーム
所属
ネットワンシステムズに新卒入社し、主にハイエンドルータ製品の担当として、評価・検証および様々な案件サポートに従事
ルータ製品(MPLS、VPN)
現在は、SP-SDN分野、コントローラ関連、標準化動向について調査及び連携検証を実施中

Webからのお問い合わせはこちらから

ナレッジセンターを検索する

カテゴリーで検索

タグで検索