学内ITインフラを自由自在に活かせる学習環境を提供するために。コスト、拡張性を評価し、IP-SANを採用

マルチメディア系をはじめ、学生が扱うデータサイズは、増大を続けている。

日本工学院専門学校 蒲田キャンパス
日本工学院専門学校
蒲田キャンパス

「夢をかなえるために。」というスローガンのもと、放送・マルチメディア分野、音楽・音響分野、エンタテインメント分野、IT・情報分野、工学分野、医療・スポーツ・環境分野の6つの領域における教育を行っている日本工学院。日本工学院専門学校、日本工学院八王子専門学校、日本工学院北海道専門学校の3校からなり、あわせて75もの学科を持つ総合型専門学校です。ほとんどの学科で学内ITインフラを活用した授業や実習がある同学院にとって、ITインフラは学生の能力向上に欠かせない「学びのライフライン」ともいえる存在。現在、学科ごとに個別に共用ストレージを設け、学生の課題提出や共同制作、卒業制作、教材の配布などを行っています。とりわけCGやアニメーション、CADなどの学科では、エンドユーザが扱うデータサイズが増大傾向にあり、ストレージに求められる容量は、日々増大し続けています。同学院では、こうした状況に対応すべく、常に最新のITインフラが求められているのです。

DAS接続からSAN接続へ、ストレージ統合。
コスト効率を考慮して、IP-SANを選択。


学校法人 片柳学園 法人本部
ネットワークセンター
花島 明人 氏

従来、日本工学院では学内で管理するサーバのデータ保存先として、各サーバにDAS(ダイレクト・アタッチ・ストレージ)接続された外付けストレージを利 用していました。同学院の経営母体である学校法人片柳学園 法人本部 ネットワークセンターの花島明人氏は、DAS接続からSAN(ストレージ・エリア・ネットワーク)接続によるストレージ統合について、次のように語ります。

「従来、ディスクの容量を増やすためにサーバ自体を入れ替えるといった、やや非効率な投資を行ってきました。そこで2004年頃から、スケーラビリ ティー、費用対効果に優れるSANによるストレージ統合の検討が急務となりました。検討を重ねた結果、本学では、高速処理を行う動画編集システムのみ、 ファイバーチャネル接続によるFC-SANを採用することにしましたが、それ以外のすべてのシステムについては、低コストで導入が可能なiSCSI※1接続によるIP-SANを採用することにしました。

今回、性能と価格の面で優れるEqual LogicのPSシリーズ(iSCSI対応インテリジェント・ストレージPS200E)とIBM社のBladeCenterから構成される統合ストレー ジ・システムを、今後のIP-SANによる戦略的なストレージ統合を実現する足がかりとして導入を決めました」

本格的な運用がスタートしたのは、2005年。当初は、Windows 2000 Serverと組み合わせ検証を行いながら運用を始め、数カ月ごとにIP-SANによる統合ストレージを利用する学科を徐々に増やす形でシステム移行を実施しました。その後、サーバOSをWindows Server 2003に移行し、64bit環境下でのクラスタリング化など、可用性の高いシステムの構築についても、検証を行っています。

「IP-SANによるスト レージ統合で、より多くのデータを効率よく管理できるようになり、またシステムの信頼性が向上しました。次のステップとして、SANブートを導入し、サー バのシステムディスクの保護を行うことで、システム信頼性をさらに強化することを検討しております」(花島氏)

  • ※1 SCSI(Internet Small Computer System Interface)
    iSCSIは、IP-SANのプロトコルのひとつであり、IPネットワーク上でストレージデバイスにアクセスするためのプロトコル。

IP-SANによるストレージ統合がもたらす運用面でのアドバンテージ。

現在、BladeCenter上で10台のサーバが稼働しており、そのうち6 台のファイルサーバがPS200Eをストレージ領域として利用しています。花島氏は、IP-SAN接続された共用ストレージの大きなメリットについて、次のように語ります。

「サーバはサーバ、ディスクはディスクというように区別することにより、必要部分に効果的に投資ができ、システムの柔軟な拡張が可能になりました。ファイルサーバを例に挙げると、サーバのパフォーマンスが不足していて、ディスクの容量が十分にある場合は、BladeCenterにBladeを追加することで、ファイルサーバのパフォーマンス増強を図ることができます。また、ディスク容量が不足してきた場合は、ストレージ筐体を増やすだけです。ディスクの空き領域が自動的かつシームレスに増加するため、運用にかける時間が大幅に短縮します。また、本学の場合、どうしても学科ごとのディスクの使用量にバラつきがでます。ある学科用のファイルサーバの容量が余ったからといって別の学科用のサーバへまわすということが、従来のDASだと難しかったのです。しかし、IP-SANでディスクを共用していれば、必要に応じて、ディスク領域の割り当てを変えることができます。これらの運用面でのアドバンテージも大きいのです」

システム構成

システム構成
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あくまでも学生のために。
IP-SANで信頼性が高く、大容量のディスク領域を提供。

「いまや学内のITインフラは、授業や課題制作に欠かせない情報共有インフラとなってきています。学生も教員も学内のITインフラをとりたてて意識することなく、当たり前の存在として使いこなしてくれることが理想です。今回導入したIP-SANのおかげで、すべての学科に信頼性が高く、かつ大容量のディスク領域をサービスとして提供することができるようなり、そうした理想の姿に一歩近づくことができました」(花島氏)

こうした、信頼性の高い学内ITインフラの整備は、学生たちの技術力の向上を目指す専門学校ならではの使命とも言えます。花島氏は、さらに語ります。「学生が実際に手を動かして、体で技術を習得してもらうことが必要であるため、実習時間も増えてきています。よい作品をどんどん作って、技術力を向上させてもらうためにも、戦略的なITインフラの整備が欠かせません」

スナップショットによるバックアップで、運用効率も大幅に向上。

PS Series
PS Series

今回のPSシリーズの導入で、学生や教員には信頼性が高く、大容量のディスク領域を割り当てることができるようになりました。一方で、信頼性の面でデータ保護を行うバックアップは欠かせません。

「これまでバックアップはテープで取っていました。しかし、テープであると長時間におよぶため、バックアップジョブを完了できないことがしばしばありました。PSシリーズの導入後、スナップショット機能を使うようになりましたが、ごく短時間で実行でき、バックアップ運用の負荷が大幅に軽減しました。一方でリカバリに関しては、テープと比べて復旧にかかる時間を大幅に短縮することができます。しかも、ディスク自体もRAID5で構成しているため、ディスクが壊れてデータが消失してしまうといった事故が起こるリスクも少なくなりました。運用サイドとして自信を持ってサービスを提供できるようになりました」(花島氏)

日本工学院のITインフラは、大きな意味で、学生たちが技術を身につけるための道具の一つ。効率よく、安定的に運用するために大きく貢献したPSシリーズについて、花島氏はさらにこう語ります。「今後は北海道と東京など、遠隔地のキャンパス間で互いのバックアップデータを取るといったディザスター・リカバリー構成についても検討していきたいですね」

ITインフラのさらなる整備に向け、今後も、PSシリーズの戦略的活用が期待されます。

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