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産学連携&社会貢献 香川大学のセキュリティ人財育成講座を支援

導入事例
セキュリティ

お客様名 国立大学法人香川大学
導入事例 産学連携/社会貢献/セキュリティ人財育成

香川大学は、ネットワンシステムズとの産学連携によって実践的な情報セキュリティ教育プログラムを共同開発し、20204月に新講座をスタートした。ネットワンシステムズとしては、セキュリティ人財の育成による社会貢献が目的だ。その背景や授業の状況について、本講座を担当している創造工学部・准教授の喜田弘司氏へと伺った。

実践的な情報セキュリティの教育講座を開設

情報セキュリティ人財の不足が社会課題となっている。経済産業省による「IT人材の最新動向と将来推計に関する調査結果」によると、2020年には国内ではセキュリティ人財が193000人不足するという。喜田氏は、今回のセキュリィ教育プログラムの開発の背景について、次のように説明する。

「香川大学は、20184月に『香川大学改革構想』を発表して創造工学部を新設するとともに、リスク管理能力を育成する方針を策定しました。これに伴い創造工学部では、情報セキュリティ人財の育成のために20184月に『情報システム・セキュリティコース』を新設し、セキュリティ人財不足の解消を目指して様々な教育・研究活動を実施しています。」

喜田氏は、前職であるNECの中央研究所でAIとセキュリティを研究しており、数々の受賞歴のあるセキュリティサービスの開発にも携わってきた経歴を持つ。20184月には、香川大学創造工学部に教員として着任した。

「私は、『AI冬の時代』と呼ばれた2000年代半ばからAIとセキュリティを研究してきました。企業での経験も活かして、学術と実用の両面から、社会の重要課題の解決にチャレンジしています。新たなフィールドである学生の教育においては、実践的なスキルを持つ情報セキュリティ技術者の育成を目指そうと考えており、最新の情報セキュリティに関する技術を有するネットワンシステムズと、教育プログラムを共同で開発することにしました。」

産学連携パートナーとしてネットワンシステムズを選定

今回、より実践的な情報セキュリティ教育を開始した理由について、学生の変化を要因とした。

「近年は、情報化が非常に進んできたこともあり、インプットは豊富な一方でアウトプットできない学生が多い。つまり、物事はよく知っているけれど、その情報を活用して課題解決や新しい創造ができない学生が多いと感じていました。そこで、課題を実感させながら、自分で解決する体験が必要と考えて、より実践的な演習を検討開始したのです。」

また、ネットワンシステムズを産学連携のパートナーとした理由について、ネットワークと情報セキュリティは非常に密接な関係があるという。

「情報セキュリティを学ぶ上では、ネットワークの知識は必須です。そして、ネットワークやセキュリティは教科書的な知識に加え、実践的なノウハウを学ぶべきだと考えています。前職のころから、ネットワンシステムズの技術力に触れる機会が多く、高く評価していました。そういった経験から、ネットワークと言えばネットワンシステムズという印象があり、今回お声かけさせていただきました。」

コロナウイルス感染症対策として、授業はWeb会議システムで実施している。Face to Faceではない特殊な形態だが、ネットワンシステムズの教育専門組織「ネットワークアカデミー」による講義は、資料や講義の進め方が分かりやすいと喜田氏は評価する。また、このWeb会議システムにはネットワンシステムズが提供するCisco Webexを利用しているが、音声・画質ともに質が高いと感じているという。

受講した学生も「セキュリティの重要性や技術人財の価値を感じる」

本講座を受講している学生3名に、授業の印象や受講した背景について話を聞いた。

まず、この講座に強い興味を感じていたという男子学生は次のように語る。

「喜田先生の講座ということもあり、非常に楽しみにしていました。これからの世の中は、PCに加えてIoT家電やAI技術を日常生活で使用することになり、従来で考えられないほどに多くのモノが繋がってきます。利便性が増す反面、セキュリティもなくてはならないものだと考えています。」

また、ある女子学生は、防災分野を専攻しつつも本講座を受講したという。

「情報セキュリティ分野からの防災へのアプローチに興味がありました。就職活動をする際にも、授業で得た情報や経験を強みとしていきたいと考えています。今はセキュリティ倫理の授業を受けていますが、攻撃者と防御技術者の攻防がとても高度で、サイバーエンジニアに惹かれています。」

情報セキュリティ人財となることが、将来的に大きな価値になると思い受講したという女子学生もいた。

「将来、情報セキュリティ人財はどのような会社においても重宝される存在になると考えて、この講座を受講しました。授業で例として挙げられた、機密情報を盗む行為は非常に巧妙で驚きました。果たして自分は防ぎきれるのだろうかと今は自信がない一方で、サイバー攻撃への対策ではまだまだやるところがあることから、やりがいも感じています。」

新型コロナウイルスの影響で、授業は対面ではなくオンラインとなっているが、「今は慣れた」とそれぞれが言う。逆に、オンラインだと集中して授業を受けられたという印象もあるとのこと。ネットワンシステムズの授業では、丁寧な説明と、授業に質問を挟みこむなどの飽きさせない工夫があることも好評だった。

講座を通じた学生への期待、そして将来の学びの環境について

喜田氏は、本講座を受講している学生がIT業界で活躍することを期待しているという。

「学生には、ネットワーク技術者やセキュリティ技術者として、ネットワンシステムズ等のIT業界で活躍して欲しいです。そのためには、セキュリティ技術やネットワーク技術の面白さに加えて、仕事における面白さも学生に伝えていかないといけません。ここでは、企業での経験を活かしていきたいと考えています。」

また、新型コロナウイルスの影響で学びの環境が大きく変わっていることについて、喜田氏は次のような将来像を持っている。

「将来は、映像と対面が混ざった授業形態になっていくだろうと想像しています。インタラクションを必要としない授業は、世界や日本で最良のコンテンツ映像で学ぶようになり、対面では映像授業の解説をすることが考えられます。これまでは、専門ではない先生が授業を受け持つケースがどうしてもありました。こういう状況では、他大学の専門の先生の映像で習う方が学生にとって良いですし、先生も自分の専門だけ教えれば良いのでWin-Winの関係になると思います。」

先ほどの学生からも、授業のリモート化によって、個人の特性や理解度等に応じて様々な大学・学校の授業を選択しながら受講する形になるとの意見が出てきた。

「移動も不要で効率的だし、色々な人が平等に教育を受けられるようになる可能性を秘めていると感じます。ただ、効率だけを重視するのではなく、効率・非効率の調和も必要だと思う。」

『課題を実感させながら、自分で解決する体験』がこの講座のテーマだと語っていた喜田氏。

「図らずも今回のオンライン授業が、大きな社会課題を実感し、将来的な解決を模索する機会になったのかもしれません。しっかりとした考えを持てるセキュリティ人財の育成に向けて、今回の教育プログラムを活用していきたいです。」

国立大学法人香川大学 様について

国立大学法人香川大学は、6学部7研究科において約5,700名の学部学生と約700名の大学院生を教育しています。2018年4月に開設した創造工学部では、デザイン思考能力とリスクマネジメント能力の涵養を共通教育基盤とし、人間中心のイノベーション創出に長けた次世代型工学系人材の育成を開始しています。

詳細は https://www.kagawa-u.ac.jp をご覧ください。

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