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ODNとXTCによる快適なSR-TE policy運用 ~EVPN編~

匠コラム
設計構築
ネットワーク

ビジネス開発本部 第1応用技術部
ネットワークチーム
高田 聡士

目次

はじめに

以前、今回と同じ様なタイトルで下記の匠コラムを掲載しました。

ODNとXTCによる快適なSR-TE policy運用

この時はネットワーク上のVPNサービスとして、L3VPNを適用して通信の確認を行っていました。

今回はODNやXTCの設定方法はそのままに、VPNサービスとしてEVPNを適用した場合の環境の構築方法と動作確認結果についてご紹介します。

ODNやXTCの概要については以前と同様になりますので、これらの詳細につきましては上述のリンクよりご確認いただけます様お願い致します。

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検証構成

ここからはEVPNを適用した際の動作確認の内容と結果についてご紹介していきます。

まず構成についてですが、今回は下記のような検証構成で動作確認を行いました。

<構成図>

<通信経路図>

【構成内容】

  • IGPとしてOSPFを使用しています
  • 各Routerのloopback0のIP addressは、RouterAから順に1.1.1.1,1.1.1.2,1.1.1.3,1.1.1.4です
  • 各RouterのNode-SIDは、RouterAから順に16001,16002,16003,16004です
  • OSPFでTI-LFAとBFD(50msec x3)を有効化しています
  • EVPNのサービスを設定しています
    eviとして『evi1』を設定しています
  • evi1はlatencyを元に計算されたパスを使用して通信を行います
  • 検証機の台数が不足していたため、RouterCとRouterDをXTCとして兼用で使用しています
  • 今回の検証では全てCisco社のルータを使用しています
    それぞれの機種とOS versionは下記の通りです




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Config設定内容

ODNとXTCの機能を使用するにあたり、必要となるConfig設定のポイントを紹介します。

ODN設定

<HE Router側>


<TE Router側>

今回はevi設定セクションでexport設定をしています。

BGPのneighbor設定セクションでの設定も可能です。

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ESI設定

ODN環境でEVPNサービスを適用する場合、PEが冗長化されていないSingle-home構成であったとしてもESIの設定を行う必要があります。

これは “ODNはESIが設定されている場合にのみサポートされる” というIOS-XRの実装上の仕様となります。

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XTC設定

XTC設定は、VPNサービスとしてL3VPNを適用した際と同様になります。

設定内容につきましては下記コラムをご確認ください。

ODNとXTCによる快適なSR-TE policy運用

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Performance-measurement設定

performance-measurement設定はVPNサービスとしてL3VPNを適用した際と同様になります。

設定内容につきましては下記コラムをご確認ください。

ODNとXTCによる快適なSR-TE policy運用

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状態確認

設定した各機能の動作状態について紹介します。

ODN状態確認

<color情報取得状況>

<ESI情報>

<SR-TE policy情報>

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XTC状態確認

XTC状態はVPNサービスとしてL3VPNを適用した際と同様になります。

確認結果につきましては下記コラムをご確認ください。

ODNとXTCによる快適なSR-TE policy運用

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Performance-measurement状態確認

Performance-measurement状態はVPNサービスとしてL3VPNを適用した際と同様になります。

確認結果につきましては下記コラムをご確認ください。

ODNとXTCによる快適なSR-TE policy運用

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障害時動作確認

ODNとXTCを設定した環境での障害発生時の動作について確認しましたので紹介します。

Link障害時の動作

RouterAとRouterCの間のLinkをDownさせました。

この時、通信経路は下図のように切り替わります。

<TI-LFA動作時経路>

<収束後経路>

SR-TE policyの情報を確認すると、パス計算結果が上図の収束後経路のものに変更されていることが分かります。

<SR-TE policy情報>

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Link障害時の通信断時間

Link障害を発生させた際の通信の断時間を測定してみました。

結果は下記のようになりました。

  • 復旧時は全て断無し
  • 経路変更が行われるRouter(RouterA -> RouterBではRouterA、RouterB -> RouterAではRouterC)のinterfaceをshutdownさせた通信では
    瞬時にTI-LFAによる経路切り替えが行われるため断時間が極て短い時間になっていると考えられる
  • 経路変更が行われるRouter(RouterA -> RouterBではRouterA、RouterB -> RouterAではRouterC)ではないinterfaceをshutdownさせた通信では
    BFD(50ms x3)による断検知後にTI-LFAによる経路切り替えが行われていると考えられる

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XTC障害時の動作

RouterAとRouterBの代わりにパス計算を行っているXTC、すなわちbest PCEとなっているRouterCのPCE設定を削除してXTC障害を疑似しました。

この時、通信経路の切替りは発生しませんでした

SR-TE policyの情報を確認するとパス計算を実行するPCEがRouterD(1.1.1.4)に変更されていることが分かります。

<SR-TE policy情報>

またPCCの状態を確認するとbest PCEがRouterD(1.1.1.4)に変更されていることが分かります。

<PCC状態確認>

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XTC障害時の通信断時間

XTC障害を発生させた際の通信の断時間を測定してみました。

結果は下記のようになりました。

この結果から、PCEのPrimaryからSecondaryへの切り替えは既存のパスやそのパスを使用する通信に影響を与えないことが分かりました。

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まとめ

今回はODNとXTCを使用した環境においてVPNサービスとしてEVPNを適用した際の環境構築と動作確認結果についてご紹介しました。

ODNとXTCがSR-TE policyの運用改善に役立つのはL3VPNを適用した前回のコラムでお伝えした通りですが、EVPNを適用した場合も同様であることが今回の検証で

確認されたかと考えております。

一点、ODNの使用時にはESIの設定が必要となるという事は認識しておく必要があります。

このコラムの内容がSR検討の一助となれば幸いです。

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執筆者プロフィール

高田 聡士
ネットワンシステムズ株式会社 ビジネス開発本部 第1応用技術部 ネットワークチーム
SP事業会社のコアネットワークにNIerとして7年弱携わる
当時の主な担当製品はCisco社のCRSシリーズ
8年ほど前に現部署に異動し、Cisco社を含めたハイエンドルータ製品を担当
最近はArista社製品も担当

  • 情報処理「ネットワークスペシャリスト」
  • CCIE RS #50857

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