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- 不適切行為に係る再発防止策等の進捗について
「納品実体のない取引」における再発防止策の進捗
「納品実体のない取引」における再発防止策の進捗
2020年6月5日に東京証券取引所に提出いたしました「改善報告書」の内容と進捗に関してご説明させていただきます。
-再発防止を会社全体で取り組んでいます。その目的は、統制の取れた業務プロセスの浸透と、社員の意識変革を通じて不正を二度と起こさないための、会社の仕組みや風土を醸成することであります。
取締役 執行役員 管理本部長、CRO・CCO 竹下 隆史
【チャプター】
- 全編再生(8:34)
- オリエンテーション(0:00)
プロジェクト憲章
プロジェクト業務統制について - Executive Summary(1)(2:04)
営業取引に関する基本方針
リスク管理体制の強化 - Executive Summary(2)(7:47)
業務統制に関する見直しと強化
コンプライアンス活動の見直し
補足資料
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CROの竹下です。 本日は6月5日東証にご提出いたしました「納品実体のない取引」における再発防止策の2020年7月1日時点の進捗をご説明したいと思っております。 この再発防止策は、私どもプロジェクトとして会社全体で取り組んでおります。 その目的は、統制の取れた業務プロセスの浸透と、社員の意識変革を通じて不正を二度と起こさないための、会社の仕組みや風土を醸成することであります。 そのために、このプロジェクトの範囲といたしまして、4つの対策を打っております。 1つ目は営業取引に関する基本方針の見直し。 本日はこの対策ごとの進捗のご報告となります。 |
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このプロジェクトの業務統制、すなわちプロジェクトの全体体制で 私がプロジェクトオーナーとなりまして、リスク管理室がプロジェクト責任者、そして各防止策におけるタスクごとに、きっちりと責任者をアサインし、会社全体で今取り組んでおります。 その取り組みの仕方は、3つ大きなポイントがございます。 1つは、まず再発防止に関わる実装責任、これは約束をする、ルール化するという作業がございます。 そして、そのルールに沿って確実に実行されているか、運営されているかという実行推進がございます。 そして、その実行されているものをモニタリングして、有効性を評価する。 そして、その中で出てきた是正すべきポイントはまた新たに約束する、ルール化するというサイクルを回して、この再発防止を取り組んでおります。 |
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ではまず、1つ目の営業取引に関する基本方針でございます。 この対策の目的は一言で申し上げますと、架空取引のリスクの排除となります。 従いまして、今回の原因でありました実在性の確認というものを、いかに担保するかというのが1つ大きな目標となります。 現在の進捗状況でございます。 付加価値案件のみの対応、一式表記案件の禁止。 直接取引案件のみの対応、霞ヶ関オフィスの閉鎖、そして案件精査の強化という5つの対応方針を出しておりますけれども、この5つに関しましては、全て対応は打っておりまして、4つの項目、霞ヶ関オフィスの閉鎖以外の部分は現在運用中、モニタリングを実施しております。 このモニタリング活動は年度を通じて、月次でPDCAを回しまして、先ほど言いました、もし何かあればすぐ是正するという形をとっていきます。 |
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続いて、リスク管理体制の強化でございます。 ここは機構改革と共に実施済みのことがございます。 1つはCROの役割の明確化、それからリスク管理責任の明確化、委員会の再定義、役割の明確化。 この辺は機構改革と同時に、実行計画も含めまして既に対応済みです。 そして、非常に重要になります、リスク管理活動計画とその実行の部分でございます。 ここは全部門に対しましてリスク調査シートというのを提出いただき、オペレーショナルリスク、不正リスクに関する問題点を洗い出し、そのPDCAをこれも月次で展開するという運用に入っております。 同時に内部監査の強化も実施しております。 これは監査対象範囲の拡大、それから監査手法の拡大というものを中に入れまして、客観的に私どもがとっています、再発防止の監査もこの中で進めております。 |
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3つ目が業務統制に関する見直しと強化でございます。 まず、営業部門の権限の見直し、ここは既に対応を打っております。 それから属人化の防止、ここも4月1日時点で対応をとっております。 そして現在対応実施中の所が業務規定の改定。 これは不正を起こさないための、いわゆるプロセスの改善。 もう少し詳細を申しますと約13プロセスある中での、1つ1つのプロセスの見直しを実施しております。 対応実施中とございますが、元々の計画では7月末までにその対応を実装し、かつシステムに順次制限をかけていくという取り方になりますので、スケジュール的にはオンゴーイングで進んでおります。 それから再発防止策の有効性向上ということで、営業取引の基本方針と連動いたしますが、社長直轄組織の営業統括室を中心に、コンプライアンスレギュレーションリストというものをベースに、1つ1つの案件のチェックを行い、そのモニタリング、有効性の検証に既に入っております。 |
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最後がコンプライアンス活動の見直しでございます。 ここは短期的施策というよりも、中長期的に取り組む内容だと思っています。 その中でまず1つ、通報制度の再整備がございます。 ここは、通報制度が機能していないのではないかという色々なご指摘もいただき、6月1日時点でハラスメントの通報窓口と、不正通報窓口の分離を、既に実施しております。 続いてコンプライアンス意識の強化の所でございます。 コンプライアンス活動の計画というものは4月時点で行ないましたが、現在、全部門、全社員が活動計画、活動宣言を実施し、色々な会議体、色々なミーティングの中で、そのレビュー、宣言に対する是正をとっております。 それからコンプライアンス教育の実施です。 ここは7月から始める予定でございます。 一般的なコンプライアンス研修という形ではなく、色々な事例、事案を元になぜそういうことが起きたのか、私どもの行動、経営ビジョンにとってそれがどういう影響があるのか、というところまで踏み込んだ研修を、年間を通じてやっていく考えでございます。 それからビジョンの浸透活動です。 ここも活動計画を既に動かしておりまして、現在企業としての経営ビジョンに向かった在るべき姿、行動と、社員一人ひとりが取る行動の、再編集という形に入っています。 同時に先ほどのリスクコンプライアンスだけではなく、一人ひとりの行動宣言も全社員実施いたしまして、1on1ミーティングを通じ、レビューを行なっております。 そして最後に、報酬制度の検証と対策でございます。 私どもの会社のいわゆるインセンティブ、業績配分というのが過去どういうような形で推移して、今改善しているのかという点を、約10年間遡り検証を行い、それに対する有効性というものの対策を終えております。 |
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以上が4つの大きな対策に対する7月1日時点の進捗でございます。 既に対策が終わり、モニタリングに入っている事項と、今まさにまだ検証しているところがございますが、この活動のモニタリングをですね、2Q中も続けて有効性の検証を行い、すぐ何かあった場合には改善して、この再発防止という、不正を二度と起こさない業務統制を、より強化していきたいと考えております。 |