企業ネットワークに起りつつある変革

はじめに

IT を取り巻く環境は日々大きく変化し続けています。
既に成熟したように見えるエンタープライズネットワークに関しても変革が起こる兆しが起きており、変化や多様性に対応したビジネス変革をもたらすことができるインフラとして確固たるものにすることが必達となってきています。大きな変革を与えてくれるものと期待された”SDN”という概念が市場に出現して何年も経過しましたが、今もなお多くのエンタープライズネットワークを運用されている環境では、手動での設定や技術者の各拠点での作業が発生するなどの人的運用工数が数多く残ったままであり、”SDN”が本来持つコンセプトに現実が追い付いていない状況でした。

ネットワンシステムズでは今までもこれらの課題に対して、「モノのSDN」の提案ではなく「本来解決したいコトや実現したいコト」の目的をよりリアルな課題解決を提案させて頂いてきましたが、本コラムでは、我々が”SD-HCI”と提唱する高度な運用管理を実現する概念と市場に対してどのように提供していくのかになどついてご紹介致します。

※SD-HCIについては、下記をご参照ください
https://www.netone.co.jp/report/column/column2/20170906.html

なぜ変化が起こっているか、そして変化が必要か?

エンタープライズネットワークにおける変化の要因について、例えば高齢化や少子化で労働力減少が進む中での人員確保とパフォーマンスの最大化のための働き方革命の環境が必要になっており、2017年7月にはテレワークデイの試みが行われました。また、様々な新しいテクノロジーによるビジネスのデジタル化では国内メガバンクが AI や IoT.などのデジタル技術を用いて窓口業務の縮小を行う事を発表した事が記憶に新しいと思います。

新しいエンタープライズネットワーク環境では「広域でのヒトとモノ、モノとモノの接続」が必須になります。今までエンタープライズネットワークはオフィス環境での利用を想定している事が多く、パソコンやプリンター、スマートデバイスが主な接続デバイスでした。

しかし、この変化の影響でこれらの環境には新たにカメラ、照明、センサー類などの新たなオフィスデバイスや、工場などにも広がったネットワークは、各種工業機械、制御装置、カメラ、ロボット、センサー類など、従来想定していなかったデバイスが接続されてくる事になります。これにより従来とは異なる通信の振る舞いが発生し、ネットワークの簡易性が損なわれます。また複数の異なるセキュリティポリシーにおいて堅牢性を維持する事が求められます。

一方で、その上でサービスを提供する事業部門や経営層からはからは今まで以上の俊敏性が期待されてきますし、そのサービスを利用するユーザからは、いつでもどこでも同じように業務が遂行できて、場所や環境などに左右されないパフォーマンスの高い働き方ができ、欲しいリソースはすぐに貰えることを期待します。
よって、ネットワーク管理者は、今まで以上に下記の実現が求められてきます。

マルチデバイス、マルチアプリケーションの接続性
高度な堅牢性
サービス提供の迅速性
環境を問わない接続性


 
 
これらの要求に対し、ネットワーク管理者が個別に手動オペレーションでは限界があります。自動運転もしくは実施目的の入力から管理装置に設定を反映する半自動的運用が必要となってくることは明白です。
従来のネットワークとは、「インフラ自体を入れる」、「インターネット接続を行い、セキュリティーを担保する」、「安定稼働」、「機器コストを下げること」などが目的でした。
今後は目的が変わり、デジタル化した自社環境でビジネスを行うというコト、デジタル化した社会に対応するコトがなど目的となり、この目的を遂行するために『やりたいことや即実行可能な俊敏性』と『変化や攻撃に対する堅牢性』をインフラが保持しているが強く求められてきます。

ネットワーク機器ベンダー側の動き:

こういった世の中の変化に対応すべくネットワーク機器ベンダー側も対応する製品やソリューション、ビジョンを打ち出しています。デジタルトランスフォーメーションやビジネス変革をもたらすことを多くのベンダーが目的としています。
企業買収やパートナー形成により、有線と無線の双方のポートフォリオの確保、運用やトラブルシュートに必要な俊敏性を実現する AI や機械学習の開発や買収、WAN やプライベートクラウドとハイブリッドクラウド、さらには IoT を含めた領域拡大などのトレンドが各社で見て取れます。

これらの目的は、様々な技術を組み合わせ、デジタルトランスフォーメーションに対応し、ネットワークの自動運用の実現を目指しています。
ネットワンシステムズでは、彼らの製品やソリューションというモノを最大限に活用し、お客様が課題として感じているニーズだけでなく、お客様自身が気付いていないウォンツを含めた将来のエンタープライズネットワークの在り方を提案していく役割を担うコトの実現を目指しています。

ネットワンシステムズが提供する価値とは:

ネットワンシステムズでは市場の変化にどう対応すべきかの御相談や御提案に加えてビジネス成果の実現を目的とした、アーキテクチャル(=より具体的な課題解決)な対応とサービス群を提供しています。この構想を元にお客様のエンタープライズネットワークを変革するご提案を提供していきます。
前述のコラムにて紹介していますが、SD-HCIとは、複数のプライベートクラウドやパブリッククラウドを組み合わせて構成されるクラウドシステムを、単一のポリシーでセキュアに統合的に管理するための概念です。現在提供されているネットワーク機器ベンダー提供の製品のみでは最適化や自動化はエンタープライズネットワーク内に留まりますが、ネットワンシステムズではデータセンター、クラウドまでを視野の範囲に入れた広範囲でのサポートでよりさまざまな課題に対しても対応可能にしていきたいと考えています。

現在エンタープライズネットワークに主軸を置いた機能である”SD-HCI for Enterprise”やそれを含めたサービスを開発中です。プロトタイプがありますのでこれを用いたデモやワークショップをさせて頂き、お客様が必要とされるモノやコトのご意見を聞き、我々がお客様に有用であると考える価値を評価いただき、お客様が強い競争力を持つことができ、お客様のビジネスが成功するためのネットワークインフラの実現を目指していきます。

まとめ

今回のコラムでは新しいビジネスモデルや社会のデジタル化、そして従業員の働き方革命などに対応していくには、それを実現する次世代のネットワークに求められる要件が変わってきており、その変化に対してエンタープライズネットワークでは “SD-HCI for Enterprise Network” の提供を行うとご紹介しました。

次回は変化に対しての対応について、以降ではより具体的にエンタープライズネットワークに与える変革の現在できること、SD-HCI for Enterprise Network が提供する価値とは、そして自動運転に至るまでにどういった準備やステップが想定されるかなどを複数回に別コラムで紹介します。

執筆者プロフィール

箕輪 高裕

ネットワンシステムズ
ビジネス推進本部 商品企画部 クラウドプラットフォームチーム

 
入社後はエンタープライズ部門にて外資・金融系のお客様に対してネットワーク・セキュリティ・負荷分散等の提案・設計・構築業務に従事。商品企画部門に異動後、エンタープライズネットワーク全般に関する商品戦略や SDN を始めとしたソリューション立案に携わる。
CCIE R&S、ネットワークスペシャリスト

イベント/レポート

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