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Cisco次世代ルータ「Cisco 8000 Secure Router」のご紹介

ライター:川畑 勇貴
ネットワンシステムズに入社し、応用技術部にて、Ciscoミドルエンド・ローエンドルータ製品、スイッチ製品を担当。
ネットワークに関わる先進テクノロジーの調査、研究に従事している。
執筆者プロフィールに「・CCIE」と載せるべく日々研鑽中。

目次

Cisco 8000 Secure Routerの発表

20256月のシスコイベント「Cisco Live 2025 San Diego」にて、エンタープライズ向けの次世代ルータが発表されました。
Cisco 8000 Secure Router(以下、セキュアルータ)」は、小規模拠点からデータセンタまで幅広くカバーする製品群があり、ラインナップは、Cisco 81008200830084008500 Secure Router5シリーズで、10機種以上のモデルが展開されます。

下記の表は、機種ごとの製品ポジションの目安です。本記事では便宜上4区分で分類しておりますが、実際に導入する際の最適な機種は、利用機能、必要スループット、ポート数、価格など様々な条件によって変わりますので、WAN更改時には是非、弊社の担当営業までご相談いただければと思います。

製品ポジショニングの目安

既存のCisco 1100C1100)シリーズやCatalyst 8000シリーズと役割が類似する部分がありますが、既に販売終了が発表されたC1100シリーズの一部モデルを除き、当面の間は併売が続く予定です。

Cisco 8000 Secure Routerの進化

セキュアルータには、新たにシスコが独自カスタマイズしたSoC「セキュアネットワーキングプロセッサ」が採用されています(Cisco 8500 Secure Routerを除く)。これにより、従来機種と比較してIPsecスループットが大幅に向上し、コストパフォーマンスも改善されました。

IPsecスループットの大幅向上

今日の企業ネットワークでは、インターネット回線を利用して拠点間通信をIPsecトンネルで保護したり、セキュアウェブゲートウェイ(SWG)への接続にIPsecを利用したりするケースが増えています。(SWGとの接続については、前回の記事でも解説しておりますので、ぜひ合わせてご覧ください。)
インターネットトラフィックの増加に伴い、IPsecへの要求スループットも上昇し続けています。セキュアルータは、ハードウェアの刷新と豊富なラインナップにより、こうした高速化の要求に応えることが可能です。

UTM機能の実用性が向上

IPsecだけでなく、次世代ファイアウォール(NGFW)利用時のスループットも向上しました。シスコハードウェアで動作するCisco Catalyst SD-WANの魅力の一つは、ルータでL7ファイアウォール、IPS/IDSURLフィルタリング等のセキュリティ機能を有効化できることにあります。ルータ単体でSD-WANNGFW機能を利用できるため、拠点に別途UTM製品を導入せずともセキュリティを担保できます。
従来、UTM機能の利用はハードウェアリソースを多く消費するため、上位モデルを選定する必要がありましたが、セキュアルータの性能向上により、予算の限られる小規模拠点で導入されるルータであってもUTM機能を有効化しやすくなりました。

インターフェイスの多様化

インターフェイスのポート密度も向上しました。Catalyst 8000シリーズでは10GbpsインターフェイスはCatalyst 8300以上での搭載でしたが、セキュアルータでは、中規模拠点向けのCisco 8200 Secure Routerシリーズから搭載されています。小規模拠点でも10Gbps回線の需要は増えているため、ミドルスペック機での対応は嬉しい改良点です。その他、2.5Gbps5Gbps25Gbpsポート搭載機種もあり、ポート展開も多様化しています。

「量子コンピュータ時代」を見据えたセキュリティ

最後に注目すべきポイントは、PQC(ポスト量子暗号)への対応です。既存の暗号化アルゴリズムは、量子コンピュータの発展により短時間で解読されるリスクが予見されています。特にセキュリティ業界では、現在やり取りされている暗号化データを収集し、将来の技術向上時に復号する「Harvest Now, Decrypt LaterHNDL)」攻撃への警戒が広がっています。シスコはこれに備えて量子コンピュータ分野の研究を行っており、セキュアルータにもPQC対応技術を実装しています。

まとめ

2025年に発表されたCisco 8000 Secure Routerについてご紹介しました。弊社では本製品の取り扱いを決めており、今後シスコルータの主力製品になると考えています。また、いち早く検証機を確保し、検証体制を構築しています。導入のご相談は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

ネットワンシステムズ テクニカルセンターの検証用セキュアルータ(一部)

※本記事の内容は執筆者個人の見解であり、所属する組織の見解を代表するものではありません。

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