
今年の夏も暑かったですね。
脱炭素経営、SDGs、グリーン・トランスフォーメーション...
ここ最近よく聞くキーワードです。なんとなく敷居が高い気もするし、地球温暖化に問題意識はあるけど、自分の業務で貢献できることなんて、、、
...と少し前の私も思ってました。
そんな私ですが、ネットワンでGXのビジネス開発をやっております。そして、やってみると非常に多くの企業がGXに取り組んでいることが分かります。この観点から、GXを進める企業のモチベーションを、リスクの観点から3つピックアップしてみたいと思います。
目次
はじめに
はじめまして、またはご無沙汰しております。ネットワンの根本です。以前はよくインターネット分離関連の記事を投稿しておりました。そんな私ですが、人生なにが起きるかわからないものです。今はネットワンでGX(グリーントランスフォーメーション)のビジネス開発をしております。今回は、GXを進める企業のモチベーションを、リスクの観点から3つピックアップしてみたいと思います。
1.企業価値の低下
最近はいたるところで「脱炭素」「サステナビリティ」「SDGs」といったワードをよく耳にするかと思います。様々な見解はあるにせよ、会社経営の視点で見ると、気候変動に対応できないと、投資家(機関・個人)から事業継続性にリスクあり、という評価を受けてしまいます。つまり、企業価値の低下につながってしまう、という潮流が強くなっているのも事実です(逆もしかり)。
その一例がダイベストメントです。企業が有効な気候変動対策を取っていない場合、海外ではダイベストメントといって、金融機関が資金を引き上げるケースが増えてきています。日本でも大手保険各社がダイベストメントの方針を公開しています。
2.イノベーションを味方につけた新興勢力
ここ数十年来、情報通信産業の誕生と発展により世界経済は大きく成長してきました。この産業の誕生と同じくらい大きなインパクトを持つ技術革新が始まっています。それが「クリーンテック」です。オバマ政権時のグリーンニューディールバブルが弾け、クリーンテックは衰退した、という見方が一部にあります。しかし、最近のクリーンテックの流行は当時とは異なり大きく長いトレンドになる、という研究もあります。
この新しい産業は、”Speed&Scale” を標語に、既存の産業界を急速に侵食しながら拡大しています。既存産業は事業構造を変革しないと、この新しい産業に飲み込まれてしまうリスクがあります。その一例が自動車業界です。テスラ、BYDをはじめとするEV産業の急成長を受けて、既存の自動車業界もEVの開発を推進しています。
3.企業価値、技術革新、そして…
GXとは事業成長を犠牲にせずに、脱炭素化に向けて企業の事業変革を進めていこう、というコンセプトであると私は認識しています。ここまで、企業が脱炭素に取り組む動機として、①企業価値の低下リスクの回避と、②イノベーティブな新興勢力とのシェア争いを挙げました。
さて、これらの他に企業のGXへのモチベーションはどこにあるのでしょうか。私は「規制」だと考えます。国の規制は無視できないものです。ビジネス開発の観点で、規制とは成長を妨げるものではなく、新たな市場を作るもの、という考えの下、国内の主要な規制を調べてみました。
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カーボンプライシング
- 省エネ法
- グリーン調達(グリーン購入法)
次回から上記3点について詳しく見ていこうと思います。
よろしければ次回も覗いてみてください。
※本記事の内容は執筆者個人の見解であり、所属する組織の見解を代表するものではありません。