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VDIの更新時期に考えたいDaaSという選択肢 ~必要なVDIを残しながら、運用負荷を見直す~

ライター:小島 曜
ネットワンシステムズに2018年中途入社。金融市場向けのプリセールス/ポストセールスエンジニア、プロジェクトマネージャーを経験。
現在は自社クラウドを中心に、クラウド接続サービス、セキュリティ運用サービス、DaaSなどの拡販・提案支援を担当。
提案現場の気付きを分かりやすく発信することにも挑戦中。

目次

VDIを「やめるか、続けるか」で悩んでいませんか?

リモートワークの拡大を背景に、VDI(仮想デスクトップ)を全社的に導入した企業も多いのではないでしょうか。
その後、出社機会の増加や働き方の変化に伴い、VDIの利用状況も変わってきています。
以前は全社員が日常的に利用していたものの、現在は一部の社員や特定の業務でのみ利用しているといったケースも考えられます。

一方、利用者数が減ったからといって、VDIを簡単に廃止できるとは限りません。
社外から社内システムへアクセスする環境として利用していたり、業務データを端末の外へ持ち出さないために利用していたり、災害や出社困難時の業務継続手段として残していたりと、VDIが担う役割は企業によってさまざまです。
また、利用者にとっては、普段利用しているデスクトップに近い操作性を保ちながら、安全に業務環境へアクセスできることもVDIのメリットの一つです。

「以前ほど大規模なVDI環境は必要ない。しかし、なくすことも難しい」

こうした状況で既存VDIの更新時期を迎えたとき、これまでと同じ基盤をそのまま更改するだけでなく、VDIの持ち方そのものを見直すことも選択肢の一つです。

少量でもVDIが残れば、運用は残る

VDI環境を自社で保有する場合、仮想デスクトップだけを管理すればよいわけではありません。
サーバーやストレージなどの物理基盤、仮想化環境、ネットワーク、ソフトウェア、ライセンスなど、複数の要素を継続的に管理する必要があります。
さらに、日常的な監視や障害対応に加えて、脆弱性対応のためのパッチ適用や、ハイパーバイザーをはじめとするソフトウェアのバージョンアップ、機器の保守期限やサポート期間を踏まえた更改計画なども必要になります。

特に考えておきたいのが、VDIの利用者数が減った場合です。
たとえば、全社員向けだったVDIを一部の利用者だけに縮小しても、自社でVDI基盤を保有している限り、基盤そのものの監視、保守、バージョン管理、更改といった業務がなくなるわけではありません。

VDIの規模を小さくしても、運用業務が同じ割合で小さくなるとは限らないのです。

利用者数が以前より減少しているにもかかわらず、従来と同じ運用体制や基盤を維持しているのであれば、更新時期はその持ち方を見直すタイミングともいえます。

「VDIをやめる」以外に、DaaSという選択肢

VDI環境を見直す際、「これまでと同じ環境を更改する」「VDIそのものを廃止する」という二択だけで考える必要はありません。
もう一つの選択肢として、DaaS(Desktop as a Service)があります。
DaaSは、仮想デスクトップ環境を自社ですべて保有するのではなく、サービスとして利用する考え方です。
これにより、仮想デスクトップという仕組みを残しながら、基盤の保守・運用に関わる業務の一部をサービス提供側へ任せることができます。

自社ですべての基盤運用を持ち続けるのではなく、サービスを活用することで、情報システム部門は業務アプリケーションや利用者環境など、自社で対応すべき領域へより注力しやすくなります。
これまでVDIを利用してきた企業にとっては、「仮想デスクトップをやめて全く別の環境に切り替える」のではなく、必要なVDIを残しつつ、その運用方法を変えるという考え方ができます。

これからVDIを残す用途を考える

これからのVDIは、すべての社員に一律で割り当てるだけでなく、必要な利用者や業務に絞って活用するという考え方もあります。
たとえば、以下のようなケースです。

  • 社外から社内システムへ安全にアクセスしたい
  • 業務データを利用端末へ保存させたくない
  • 特定の業務や利用者に限定して仮想デスクトップを残したい
  • 災害や出社困難時にも利用できる業務環境を確保したい

全社員向けにVDIを用意すると、利用方法によってはコストとのバランスが取りにくくなる場合があります。
「誰が、何のためにVDIを必要としているのか」を整理することで、自社に必要な仮想デスクトップ環境の規模を改めて検討できます。
ネットワンDaaSでは、利用方法に応じて固定割り当て、流動割り当てを選択できるため、同時利用者数などを踏まえた構成を検討することができます。

BCPの観点でも「残すべきVDI」を考える

VDIの利用を考える際、日常的な利用率だけではなく、BCP(事業継続計画)の観点もあります。
自然災害などによって通常のオフィスで業務ができない場合でも、別の場所から業務環境へアクセスできる仕組みがあれば、事業継続の選択肢を増やすことができます。
普段のリモートワーク利用が減ったとしても、非常時の業務継続手段まで不要になるとは限りません。
そのため、VDIの更新時には「現在何人が使っているか」だけでなく、「非常時にどの業務を、どの程度継続する必要があるのか」という観点から必要な環境を整理することも大切です。

DaaSにすればすべて解決するわけではない

もちろん、DaaSへ移行すればすべての課題が解決するわけではありません。
既存アプリケーション、ネットワーク環境、認証方式、周辺機器、セキュリティ要件などによっては、移行前の確認が必要です。
また、自社で対応する範囲とサービス提供側が対応する範囲を整理し、「どの運用をサービスへ任せ、どの運用を自社に残すのか」を明確にすることも重要です。

まずは現在のVDI環境について、以下のような点を整理することが見直しの第一歩になります。

  • 何のためにVDIを利用しているのか
  • 現在の利用者数や同時利用者数はどの程度か
  • 今後もVDIを残したい利用シーンは何か
  • 基盤運用のどの部分に負担を感じているのか
  • BCPとしてどの程度の環境を維持したいのか

まとめ

働き方が変化する中で、VDIに求められる役割も変わっています。
以前ほど多くの利用者がいなくなった一方で、セキュリティ、社内システムへのアクセス、BCPなどの理由から、VDIを完全には廃止できないケースもあります。
そして、利用者を減らしたとしても、自社でVDI基盤を保有している限り、監視、障害対応、脆弱性対応、バージョンアップ、更改といった運用業務は残ります。

既存VDIの更新時期を迎えた際には、単純に同じ基盤を更改するだけではなく、

「これから誰のためにVDIを残すのか」
「そのVDIをどこまで自社で運用し続けるのか」

という2つの観点から見直してみてはいかがでしょうか。

ネットワンシステムズが提供する「ネットワンDaaS」は、仮想デスクトップ環境をサービスとして提供するネットワンクラウドサービスです。
物理基盤の保守運用に加え、運用オプションを活用することで、お客様の管理者負荷の軽減を支援します。
VDIを「やめるか、続けるか」だけではなく、必要なVDIは残しながら、その持ち方・運用方法を見直す。
既存VDIの更新時期だからこそ、DaaSを含めて今後の仮想デスクトップ環境のあり方を検討してみることも、選択肢の一つです。

※本記事の内容は執筆者個人の見解であり、所属する組織の見解を代表するものではありません。
組織・製品等の名称は執筆時点のものです。

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