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Ansible Automates 2026 Japanで語った、AI時代に向けたICTインフラ自動化の進め方

 2026715日に開催された Ansible Automates 2026 Japan にて 講演を行いました。本イベントは『AI時代に向けたインフラ自動化!自動化ツールから「AIと融合した自律運用プラットフォームへ」』と題し、 Red Hat® Ansible® Automation Platform を使ったAI時代における自律的なIT運用のあり方、AIOpsの最前線、事例が紹介されました。本記事ではネットワンの講演内容を振り返りながら、講演時間の都合で十分にお伝えできなかった事項についてもご紹介します。

当日の講演資料はこちらからご覧いただけます。

ライター:片野 祐
ネットワンシステムズに新卒入社し、PF, NW, SW, AIといった様々な製品、技術の担当として技術検証、提案導入支援、データ分析等を実施。その後、よりお客様に近い立場でSW開発支援や自動化技術を中心とした案件推進活動を実施。現在は運用の高度化をテーマに自動化技術の製品担当やソリューション開発に従事。

目次

講演内容のサマリ

 本講演では「ICTインフラの自律運用に向けた取り組みと、自動化に向けた一歩目の踏み出し方」というタイトルで、AIの爆発的な成長とともに注目を浴びているAIOpsに関して、AI Red Hat® Ansible® Automation Platform を活用してICTインフラの自律運用のプロトタイプを作成した取り組みのご紹介と、AI時代に向けて自動化をどのように進めていくのがよいか、またその一歩目をどのように踏み出すのがよいかについてお伝えをしました。

講演では特に次の3点を重点的にお伝えしました。その内容をあらためて振り返ります。

講演で伝えたかったことの振り返り

自動化したい事象や関係者の役割を分解して考える

 ICTインフラの運用作業や業務の自動化を進めようとするとき、費用対効果を考えるとより大きな範囲での自動化を目指すことになります。ただし、「作業A」、「業務B」と言っても、その作業の中は小さいタスクでさらに細分化できることもあります。これらの細分化した小さいタスクから、徐々に自動化の実装を進めていくことが、継続して自動化を推進していく「技術面」においても「心理面」においても重要なことだと考えています。

 また、自動化対象とする業務によっては多くの関係部門が関わるものになることもあります。このような場合も、いきなり大きく自動化を進めようとすると、様々な調整が入り自動化の実装に時間がかかることがあります。そのため、業務を可視化して役割をあらためて理解することで「まずは自分たちで進められる部分から着手しよう」、「他部門と連携することを前提に、自動化の実装を進めよう」となり、スピード感を持ちつつも、中長期的に自動化対象領域を広げていくことができると考えています。

自動化技術の習得だけでなく心理的障壁を越えて自動化を推進する

 できるだけ人間の手を介さず機器を設定するために、コードを作成して自動化することに対し、少し前まではコードの作成に高いハードルがあると感じていた方も多いのではないでしょうか。
 しかし、最近では生成AIを使うことで、自然言語でやりたいことを伝えればコードを簡単に作成してくれるようになりました。生成AIの利活用により便利になった一方で、技術が一気に進んだこと(≒あまり理解しなくても動くものが作れるようになったこと)により、「本当にAIが作ったものを動かしても問題ないだろうか?」「仕組みをあまりわからないまま使っても大丈夫だろうか?」と不安に感じることもあると思います。私は、このような不安の背景には、急激な技術の進歩を受け入れる人間の心理がまだ追いついていないのではないかと考えました。

 私は生成AIが出始めた頃、「本当に正しい答えが返ってくるのか?」と疑いながら使っていました。ですが、使っているうちに「この範囲であれば生成AIに任せてしまって問題ない」と生成AIに安心して任せられることが徐々に理解できるようになり、今では自分の業務に生成AIがなくてはならないものになっています。
 自動化に関しても同様のことが言えると考えており、自分が手作業でやっていたことを一気にコードに任せようとすると「本当に自分の思った通りに動いてくれるのか?」と心配になると感じました。これを小さい範囲から動作確認をしていくことで、徐々に手作業でやっていたことをコードに任せられるようになり、その取り組みの積み重ねにより心理的な不安が解消され、広い範囲で自動化の適用が進むと考えています。そのため、急速に進化する技術を実際に使いながら、理解し慣れていく必要があると考えています。

小さく自動化を始めることで来るAI時代に備える

 AI時代において、より自動化の重要性は高まっています。それはAIを使って多くのことができるようになった中で、自動化されていないことでAIの力を最大限活用できない恐れがあることです。例えば、AIICTインフラに発生した障害の原因を特定できたとしても、その復旧を手作業でやっていては障害復旧までの時間はかかり、またヒューマンエラーの可能性も残ります。そのため、AIの価値を最大限に引き出すためにも、自動化は欠かせない要素になります。

 ただし、ここまでお伝えしたように、一気に自動化を実装することもまた難しいため、人間の出番を少しずつ自動化の仕組みに置き換えていくような進め方をしていくのがよいのではないでしょうか。進みは一歩ずつかもしれませんが、その積み重ねがAI時代における自動化の品質や安全性につながると考えています。

まとめ

 本記事では、Ansible Automates 2026 Japanでの講演内容を振り返りました。ここ数年、ICTインフラの運用において自動化、自律化というキーワードをよく聞くようになりましたが、特に最近ではSSL/TLS証明書の有効期限が段階的に短縮されることや、Claude MythosをはじめとするフロンティアAIの登場にともなう機器への迅速なパッチ適用の重要性の高まりにより、今まで以上に自動化、自律化の重要性が高まっています。本記事が、自動化へ取り組む一歩目の参考になっていれば幸いです。

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※本記事の内容は執筆者個人の見解であり、所属する組織の見解を代表するものではありません。
組織・製品等の名称は執筆時点のものです。

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