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脱固定電話!クラウド電話の導入で場所に縛られない働き方を実現

ハイブリッドワークの浸透によりクラウド電話の重要性が増しています。
従来の電話と比較したクラウド電話の特長と導入方法を、ユースケースを交えてご紹介します。

ライター:櫻庭 怜央
2020年ネットワンシステムズに入社。
入社以来、Webexを中心としたコラボレーション製品担当として、Webexの機能検証や案件支援などに従事

目次

はじめに

現代のビジネス環境において、ハイブリッドワークが主流となりつつあります。それに伴いWeb会議やチャットツールなどのコミュニケーションツールはハイブリッドワークへ適応できるように進化し、定着しつつあります。一方で電話システムは旧態依然のままという企業が多いように感じます。電話受付やコールセンターなど電話線に縛られてハイブリッドワークへ移行できない部署の方もいるのではないでしょうか。
しかし、電話システムもほかのコミュニケーションツール同様に進化しています。それがクラウド電話サービスです。
本記事では、クラウド電話について紹介しながら、ハイブリッドワークに適した電話システムの導入とその利点について解説します。

クラウド電話の特長

従来の電話システムは、固定電話やPBXPrivate Branch Exchange)のようなオンプレミスのハードウェアに依存していました。
クラウド電話システムは、オンプレミスのハードウェアから脱却し、どこで仕事をしていても電話機やスマートフォン、PCで会社の電話が受話できるような電話システムです。



クラウド電話の特徴は主に3つあります。

  1. 既存の電話番号が継続利用可能
    既存で利用していた0ABJ番号(東京03~/大阪06~など)の番号がそのまま引き継いで利用可能
  2. フルクラウドでのサービス提供
    PBX機能やPSTN(公衆網)への接続もクラウドで提供されるため、物理的なハードウェアの設置が不要に
  3. 簡単な管理
    Web上の管理ポータルで設定や管理が一元的にできる

弊社で取り扱っているクラウド電話「Cisco Webex Calling」であれば、電話だけでなくWeb会議やチャットもWebexのアプリ1つにまとめることができます。そのため、使用するツールによってアプリを使い分ける必要がありません。

また、管理者側もコミュニケーションツールの管理ポータルやライセンスも1つにまとめることができるため、管理・運用をシンプルにできます。

クラウド電話の導入メリット

続いてクラウド電話を導入するメリットを、管理者側と従業員側それぞれの視点で解説します。


◇管理者側のメリット

  • 固定電話とPC・携帯電話を同一ポータルで管理が可能
  • コストの削減
  • 情報漏洩対策(管理者側から強制ログアウト)

電話利用のため社用携帯を配布している企業も多くあると思いますが、固定電話と携帯電話とでは管理方法が異なるため、管理・運用が煩雑になってしまいます 。クラウド電話の場合、固定電話のデバイス管理とPC・携帯電話を利用しているユーザーの管理を同一ポータルで統合的に行うことができます。管理が簡素化することで、管理・運用の内製化ができコスト削減にもつながります。従業員が社用携帯を紛失した場合でも、管理・運用が社内だけで完結しているためスピーディに対応ができます。

◇従業員側のメリット

  • プライベートで利用している携帯電話の番号流出を防止
  • オフィス以外の場所でも会社の電話番号を利用できる

  • 転送機能や一斉鳴動など、固定電話で利用していた機能が利用できる

コストの問題で社用携帯を配布できない企業の場合、プライベートで使用している携帯電話を仕事に流用することもあります。しかし、プライベートの電話番号が仕事関係者にも渡ることになり、個人情報流出の恐れがあります。クラウド電話の場合はプライベートの携帯電話から発信した場合でも、相手には会社の電話番号が表示されるため、個人情報の流出を防ぐことができます。

ハイブリッドワークにおいて最も重要なことは、オフィスでも自宅でも同じように仕事ができることです。社用携帯を従業員に配布した場合、部署の代表番号や電話窓口に掛かってきた電話は会社でしかとることができません。その電話は出社した人が取らなければいけないため、出社した人に負担が掛かり、不公平感を生むことになります。

クラウド電話であれば、代表番号へ掛かってきた際の一斉鳴動や電話の転送など、固定電話で利用していた機能がそのまま携帯電話やPCでも利用できるため、出社していても、テレワークをしていても同じように電話を利用することが可能になります。

クラウド電話はどんな変化をもたらすのか?

従来の電話システムには運用面とコスト面の観点で課題がありました。


1つ目は専門性の高さです。電話システムの運用には専門的な知識が必要で、IT部門の負担が大きい業務です。従業員の業務中には設定変更ができないことも多く、休日出勤や残業しての対応が強いられることもあります。また、専門性の高さから社内では管理しきれず、管理・運用を外注しなければならない企業もあります。
クラウド電話の場合はWeb上の管理ポータルから簡単な操作で設定・管理が可能です。例えば従業員への内線番号の割り当ての場合、数分で設定が完了し、すぐ電話が使えます。しかもWeb上から設定できるため、リモートからでも対応可能で出社の必要はありません。

2つ目の課題は導入・運用コストについてです。電話機やスマートフォン、PBXなど導入時にそろえる必要がある端末が多くあります。特にPBXはとても高額です。また機器はずっと使い続けられるものではないため定期的に買い替えが必要となります。
また、オンプレミスライセンスはバージョンアップがあるため、数年おきにライセンスの更改が必要になり、定期的にコストが発生してしまいます。

しかし、クラウド電話の場合、PBXもクラウドサービスで提供可能であるため、高額なPBXの購入が必須ではなくなります。(もちろん既存のPBXを継続利用することも可能です。)
クラウド電話の場合はソフトウェアが自動アップグレードとなるため、定期的なライセンスのバージョンアップも不要で、更新コストをかけずにすみます。
また、管理・運用を外注していた企業であれば、管理を内製化することで運用コストも削減できます。
このように、リモートワークでも会社の電話回線を利用できるうえ、コスト削減や管理の簡素化により会社の負担も軽減することが可能になります。

導入へのチェックポイントと解決方法

前段では、クラウド電話の導入でどのように変化するかを述べてきました。
導入メリットが大きいクラウド電話ですが、その導入にはいくつかのチェックポイントがあります。ここでは実際のユースケースをもとに、導入時チェックするべきポイントとその解決方法についてご紹介いたします。

スマートフォンの用意

一つ目のポイントが、リモートワーク時のスマートフォンについてです。社内であれば固定電話機を購入すればよいですが、リモートワーク時はPCかスマートフォンで利用することになります。固定電話であれば部署ごとに一台など、導入台数を調整する余地がありますが、社用のスマートフォンを全従業員に配布となると資産管理含め導入、運用のコストに懸念があります。

これを解決するポイントとして、従業員にBYODのスマートフォンでクラウド電話を使っていただくユースケースをご紹介します。

BYOD、つまりプライベートで利用しているスマートフォンにWebexのアプリをインストールし、会社のアカウントにログインいただくことで会社の電話を受話することができます。輪番機能(着信を複数の回線や内線番号に順番に振り分ける機能)や部署ごとの同時鳴動も可能です。
また、従業員側に負担がないかも気になるところです。通常の通話だと通話料が掛かってしまいますが、クラウド電話の場合はインターネット回線を通して通話するため、従業員側に通話料が請求されることはありません。(通信環境が必要のため自宅にWi-Fiがない場合は通信料が発生する場合があります。)
応答不可時間の設定も可能ですので、休日に担当者以外が通知を受け取る事態も回避できます。

従業員への影響

もう一つポイントになるのが、システム変更による従業員への影響です。今まで利用していた電話システムが変わることにより、多くの従業員に使い方が浸透するまで、若干の時間がかかることが予想されます。管理側も従業員全員の設定変更を一度に行うのは、いくら簡単とはいえ負担が大きい作業です。また新規導入による従業員への操作方法の説明や問い合わせの回答などの業務も増えることが予想され、しっかりと体制を組めない企業の場合、かえって運営部門が疲弊することも考えられます。

そこで提案したいのがスモールスタートでの導入です。一部の部署や支店から導入を開始し、そこから徐々に導入範囲を広げていく方法です。例えばリモートで仕事をすることの多い部署や、電話を管理する側の情報システム部門、コーポレート部門など、1つの部署から始めて徐々に適用範囲を広げていきます。段階的に導入することで、管理側の負担を軽減するだけでなく、先行して利用した従業員からのフィードバックや質問を参考に、FAQの作成や運用方法のブラッシュアップができ、後から導入する部署の方の負担も低減できます。
拠点が点在している、金融業や製造業での導入にもお勧めです。拠点ごとに導入することによって、必要性の高い拠点から導入することができます。さらに、拠点をまたがって電話を利用する場合、従来であれば拠点ごとにPBXが必要でしたが、クラウド電話の場合それも不要となるのでコストカットにもつながります。

今回ご紹介した2つのユースケースのように、予算や会社の状況に合わせて柔軟に導入方法を選択できます。

おわりに

コミュニケーションツールを、場所を選ばずに使用できることは、ハイブリッドワークを推進する上での一丁目一番地です。Web会議やチャットツールは導入できても、クラウド電話が導入されていなければ、本当の意味でのハイブリッドワークは実現できません。
今回、導入のための2つのユースケースをご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?意外と導入できそうと思われた方もいらっしゃったのではないでしょうか?柔軟に導入方法を選択できるのがクラウド電話の特長です。あなたの職場にとってどのように導入すれば良いか、ぜひ検討してみてください。

また、ハイブリッドワークをさらに推し進めるには、仮想デスクトップやVPN、端末管理、情報漏洩対策など導入したほうが良いソリューションはまだまだ他にもあります。

ハイブリッドワーク推進への道のりは長いですが、まずはその第一歩としてクラウド電話の導入から始めてみませんか?

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※本記事の内容は執筆者個人の見解であり、所属する組織の見解を代表するものではありません。

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