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Cisco Catalyst SD-WAN推奨ソリューションパッケージのご紹介

ライター:川畑 勇貴
ネットワンシステムズに入社し、応用技術部にて、Ciscoミドルエンド・ローエンドルータ製品、スイッチ製品を担当。
ネットワークに関わる先進テクノロジーの調査、研究に従事している。
執筆者プロフィールに「・CCIE」と載せるべく日々研鑽中。

目次

はじめに

筆者はネットワンシステムズのビジネス開発本部 応用技術部に所属しています。応用技術部では、ネットワンが取り扱う製品ごとにエンジニアの担当が付きます。応用技術部のエンジニアは製品に精通したエキスパートとして日々検証を実施し、そこで得られた知見を検証レポートの公開や勉強会等を駆使し社内外に情報発信をしています。今回は応用技術部のエンジニアとして筆者が携わっている最新の取り組みのCisco Catalyst SD-WANの推奨ソリューションパッケージについてご紹介します。

ネットワンにおけるCatalyst SD-WAN推奨ソリューションパッケージについて

Cisco Catalyst SD-WANはシスコシステムズ社が提供するSD-WANソリューションです。Catalyst SD-WANの特長として数あるSD-WANソリューションの中でも特にカスタマイズ性に優れており多種多様なお客様の要件、希望を満たす機能を備えています。一方で、出来ることが多い分どのような構成、どのような機能を利用するのがベストプラクティスとなるのか模索に苦労されるお客様も多いです。

弊社のCatalyst SD-WANに対する推奨ソリューションパッケージの取り組みでは、お客様に安心してCatalyst SD-WANを導入していただけることをゴールに見据えて活動を行っています。

ネットワークを新しく更改する際には常に安定性は十分か、今の業務課題を解決できるか、構築を行うSEは十分に知識を有しているかなど様々な考慮点があるかと思います。

推奨ソリューションパッケージの活動では、これまでのネットワンの知見を活かした標準的な構成と機能群を定義し、社内検証を実施しています。

社内検証を行う環境に関しても、お客様が実際にご利用していただくことになると予想される現行モデルのハードウェアと同じ機器を実際に用意して検証を実施しているため、物理製品と仮想製品間での仕様の違いなどからくる検証漏れを回避しつつ検証結果を出せるように活動を行っています。(社内の検証設備についてはお客様が実際に見学いただくことも可能です。)

社内検証によって蓄積された製品ノウハウや製品導入時の考慮事項などを推奨ソリューションパッケージ化してまとめていますので、ネットワンのSEであればいつでも自身のノウハウとして活用することが可能です。

これによりお客様がCatalyst SD-WANを検討、採用いただいた場合に、ネットワンのSEはこれまでの社内における知見を反映したベストプラクティスな構成を提案させていただけるような体制をとっています。

弊社における推奨ソリューションパッケージ構成に合わせた導入はもちろんのこと、これまで通りお客様のご希望に合わせて構成や機能のカスタマイズについても別途追加検証を行い導入いただくことも可能です。

追加検証の際も弊社のノウハウを活用することでゼロベースの検証よりもスムーズに検証を進めることが可能です。

Catalyst SD-WANの主な考慮点

Catalyst SD-WANの推奨ソリューションパッケージ化を検討する上でカギとなるポイントの一つが拠点規模における構成のテンプレート化です。

Catalyst SD-WANではデバイステンプレートという形でEdgeルーターの設定を作成し管理を行います。作成したテンプレートの設定が管理GUI上でCLIコンフィグに置換されEdgeルーターにコンフィグの流し込みが可能となります。テンプレートを利用するメリットは複数のEdgeルーターに同じテンプレートを流用可能なことにあります。収容する回線の本数と冗長構成の有無などをパターン化することでCatalyst SD-WAN Manager上で管理するEdgeルーターの設定を定型化し流用が容易になります。

テンプレートを流用することで、設計、構築にかかる負担を軽減することに繋がります。テンプレートを上手に流用するためには、なるべく利用するEdgeルーターの種類を減らし、各拠点ごとの設定を共通化していくことが重要となります。一方、テンプレート作成のノウハウがなくテンプレートの設計が上手く出来ない場合、テンプレートを流用せずに各Edgeルーターごとにテンプレートを作成こともあります。このような場合、CLIで設定をするよりも作業時間が増大しSD-WANのメリットを減らしてしまいます。ネットワンの推奨ソリューションパッケージでは、Edgeルーターの種類、各拠点ごとの回線本数や冗長構成をパターン化しCatalyst SD-WANのテンプレート機能を効果的に利用しています。お客様環境への導入の際にもネットワン検証済みの構成を活用することでより安定した稼働が期待出来ます。

上記以外の観点では、オーバーレイポリシーの体系化もポイントの一つです。

Catalyst SD-WANはWANを跨ぐ拠点間におけるVPNのトポロジーの組み方や特定トラフィックに対する通信制御を定義するポリシーをコントローラ上で作成し、各拠点のEdgeルーターへキャッシュとしてポリシーを配布する仕組みがあります。

ネットワンの推奨ソリューションパッケージでは、様々な通信要件に対してどのような設定を行う必要があるのかなどをケースごとにまとめた資料を用意していますのでお客様の通信要件に応じた設定をスムーズに作成することに対応します。

まとめ

Catalyst SD-WAN推奨ソリューションパッケージの取り組みにより複雑な要件のあるSD-WANの設計・構築であってもゼロベースから行うのではなくネットワンの社内で蓄積された検証の知見を活かしSD-WANの導入を行うことが可能となっております。企業WANの更改、WANソリューションをご検討の場合には是非、弊社にご相談ください。また、推奨ソリューションパッケージはSD-WAN以外の製品についても取り組みがありますのでこちらについても是非、弊社にお問い合わせください。

※本記事の内容は執筆者個人の見解であり、所属する組織の見解を代表するものではありません。

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