
- ライター:山崎 恵子
- 教育委員会のお客様と次期基盤のグランドデザインを検討しています。
先生方の働き方改革、教育DXの実現、データ利活用を念頭に、
パートナー企業様とともに、セキュアでコスト効果の高いIT基盤を構築するご支援をいたします。
目次
サステナビリティ委員会ダイバーシティ推進分科会メンバーの山崎です。
先日、弊社の新卒採用イベントとして開催された「育児とキャリアについて考えるパネルディスカッション」の取材をしましたが、その際、製造/非製造業のお客様を担当する営業チームのマネージャーの寺田さんが育児休暇を取られた話を聞きました。
男性が取得する育児休暇がどのようなものか興味がわいたので寺田さんに話を聞いてきました。
「育児とキャリアについて考えるパネルディスカッション」の記事はこちら
【質問1】育児休暇はいつ取得されたのですか
山崎:
赤ちゃんお誕生おめでとうございます。何人目ですか?
寺田:
ありがとうございます。2人目です。7/25~8/5の10日間取得しました。
上の子が3歳だったので実家の母に預け、育児休暇の3日目、7/27に下の子が生まれました。

育児休暇前半、上のお子さんは寺田さんのご実家で過ごしました
山崎:
女性は、産前産後休暇、育児休業とあり、数か月から数年お休みになりますが、たった10日間のお休みだったのですね。
寺田:
短いですよね。「育児休業」ではなく「出産特別休暇」だったので10日でした。
ネットワンでは、「産後パパ育休(出生時育児休業)」とよばれる、最長28日(最大2分割)取得できるものもあるのですが、私は、連続10日間付与される「出産特別休暇」の制度を使いました。
そのほかには男性も女性と同じく、最長2年(最大4分割)の育児休業を小学校入学前まで取得出来るそうで、年に10人ほどの男性が2週間~1年半、育児休業を取得しているそうです。

【質問2】育休を取得する前の準備はどのようにされたのですか
山崎:
意外に多くの男性が育児休業を利用されているのですね。
ところで、営業職は連続休暇が取りにくいイメージがありますが、夏休みでも年末年始でもない時期に、2週間不在にするのは、社内外との調整が大変だったのではないですか?
寺田:
そうなのです。そもそも妻の妊娠が発覚したのは私が営業マネージャーという職種に初めて着任した直後のことでした。
初対面のお客様への挨拶周り、営業メンバーのマネジメント、日々のトラブル対応など、初めての経験に忙殺される日々が続いていました。
そのような中、育児休暇を取得したい旨、上司や周囲のメンバーに相談したところ、
「いいね!ぜひ取ってほしいです!」
「何か手伝えることがあれば声をかけて!」
と、みなさん、嫌な顔ひとつせず受け入れてくださったので、非常に驚いたのを覚えています。
山崎:
そうですね、ネットワン社内は、みなさんそんな反応をされるでしょうね。私も周りに寺田さんのような方がいらっしゃったら、同じように応援すると思います。
実際はどのように準備されたのですか?
寺田:
社内的には、育児休暇を取得する1~2週間前に、上司の部長と、チーム内でも多くの経験値を持つベテラン営業と3人で休暇中の体制について練りました。
題して「育児休暇~カムバック出来るかなPJ」です。
・出席が必要な会議へ代理出席するメンバー
・トラブルや問い合わせがあった場合、最初に対応するメンバー
・特定プロジェクトの見積等、休暇中に発生するタスクを担当するメンバー
等、出来る限り洗い出し、細かく役割分担をしていきました。
(左上)寺田さん(ご本人)
(右上)上司の榎本部長
(下)ベテラン営業の関さん
山崎:
お客様にはどのように伝えられたのでしょうか?その際の反応はどうでした?
寺田:
お客様や取引先のメーカの皆様へは普段の営業活動の中で、妻の第二子出産が間近であること、それに合わせて自分が育児休暇を取得することを共有しました。
少なからずご迷惑をおかけするにも関わらず、社外関係者の皆様は口を揃えて
「奥様やご家族のケアを最優先にしてください」
と、本当に前向きな言葉をかけて頂きました。
「なぜ男性が育児休暇を取るのですか?」
というご質問をいただくことは一切なかったのを覚えています。
【質問3】育休中はどのように過ごされたのですか
寺田:
前半の5日間は、妻は入院、上の子は祖父母の家で過ごしていたので、電話や緊急のチャットに対応していました。
山崎:
お客様からの電話もあったのですか?
寺田:
すべてのお客様に今回の休暇のことを伝えられなかったので、何件かのお電話をいただきました。都度、育児休暇中であることを伝えると、それぞれに温かいお言葉をかけていただきました。
後半5日間は全く電話が鳴りませんでした。

新たな家族の誕生に立ち会えました
山崎:
奥様の退院後はご家族4人で過ごされたのですか?
寺田:
はい。4人で自宅に帰りました。上の子の面倒を見たり、買い物に行ったり、料理を作ったり、子供たちをお風呂に入れたり、息つく間もありませんでしたが、家族と密に過ごせてとても幸せな時間となりました。
料理はほとんどやったことがなかったのですが、やってみると面白く、育児休暇が終わっても時々作るようになりました。
ごはんとサラダとおかず2品にヨーグルト、がんばりました!
山崎:
おいしそうですね。4人そろっての生活がスタートしたのですね。
バタバタぶり目に浮かびます。ところで、休暇後半は、会社から連絡はなかったのですか?
寺田:
全くありませんでした。というより、日々の生活に追われて、PCを開くことさえできませんでした。
ですので、仮に、何か連絡があったとしても気付くことも出来ませんでした。
復帰後、部長に「後半、本当に音沙汰なかったなあ」と言われ、ベテラン営業を交え、みんなで笑い合いました。
ベテラン営業には、若手を中心としたメンバーのサポートや問い合わせ窓口をお願いしていました。
休期中、いくつかのトラブルが発生していたのですが、上司やベテラン営業を含むチームメンバーの方々が適切に対応してくださったので、復帰直後に山のような業務が押し寄せるということはありませんでした。
上司から毎週展開されたメール「返信不要:週次レポート」によって、復帰後のタスクも明確で、スムーズに業務に戻れたのではないかと思います。
このように休暇中の業務を支えてくださったみなさんには、感謝の言葉も見つかりません。
おわりに
寺田さんは、昔、現在、常務執行役員を務めている辻さんに、「仕事と家族、優先すべきはどちらですか?」と質問をされたそうです。
「サラリーマンとしての正解は「仕事」か?」と一瞬頭をよぎった寺田さんに、辻さんは間髪入れずに「考える間も無く家族が最優先ですよ」とおっしゃったそうです。
10年前、ネットワンのダイバーシティ推進は、男女の違い、“ジェンダ―”ダイバーシティから始まりました。第1回目の社内イベントで、自分の育児経験を共有したことを思い出します。
女性がライフイベントを経験しても活き活きと働けるように、まずは個々人の知恵をこれから経験する方々に共有していきました。
当時、自分が男性の育児休暇について取材をし、ブログをしたためる日が来ようとは想像だにしませんでしたが、こうやってネットワンのダイバーシティ推進が一歩一歩進んでいることをうれしく思います。
仕事だけでなく、様々な経験を通して、人として成長することで、あまたある価値観を受け入れられるようになり、いろいろな環境下にある方々とも一緒に活き活きと働けるようになれば、今より、ワクワクする社会が作れるのではないかと思います。
そんな社会の実現の一片をネットワンも担えるよう、これからもダイバーシティ&インクルージョンの推進に努めてまいります。
ワクワクを広げる(ネットワンの行動指針より)

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