ページの先頭です

ページ内を移動するためのリンク
本文へ (c)

ここから本文です。

サンクスカードで賞賛文化醸成にチャレンジ

目次

はじめに

弊社では、リモートワークを取り入れております。

リモートワークの利便性が向上していく一方で、オフィスで起こる偶発的なコミュニケーション、同期の仲間と対面で会しながら近況を共有する機会が少なくなりつつあるなど、課題を感じ始めていました。これらの課題に対して、決して何もやっていないわけではなく、様々な角度で「コミュニケーション活性化」の取り組みが行われています。

今回、ご紹介するのは、日ごろ何気なく思っている「ありがとう」の気持ち、ポジティブなメッセージを贈ることで、このコミュニケーションの課題にアプローチしたものです。

サンクスカードとは?

「サンクスカード」とは、お互いに感謝を伝え合うメッセージカードです。

職場においては、コミュニケーションの活性化、従業員満足度の向上、感謝を伝える企業文化の醸成などを期待し、導入が進められています。東京ディズニーリゾートやザ・リッツ・カールトン、日本航空(JAL)などでも取り入れているようです。

サンクスカードの取り組み

他社の事例なども踏まえ、私たちは感謝や賞賛・激励の気持ちを伝えやすくすることで、働きやすい職場づくり、チームワークの強化をサポートできるのではないかという仮説を立て、サンクスカードの取り組みを開始しました。

サンクスカードを始めるにあたり、いきなり大きく始めてしまうと、効果が出始める前にコストの部分でストップになる可能性も高くなると思い、スモールスタートで且つ、必要最小限(MVP)から始め、段階的にテスト・改善を行うアジャイルなかたちで始めることにしました。

参考図(アジャイル、イテレーション)

最初のトライアル運用では、特定の部門に絞ってWebex チャットでカードを配信し、利用者には「送り先」と「メッセージ」を添えて投稿してもらいました。

トライアル後に行ったサンクスカードの取り組みに関するアンケートから、「面白い取り組み」、「引き続き使いたい」などの賛同の声が多く得られたため、取り組みを継続することになりました。

トライアルの段階では、必要最小限の機能により人手による比率が多い状況でした。具体的には、投稿されたメッセージの集計、配信といった作業を管理者がすべて手動で行っていたため、人的ミスのリスクや作業負担の増加といった点が課題でした。サンクスカードの継続運用にあたり、トライアルで出てきた課題を解決するため、ウェブアプリ開発に取り組むことになりました。

サンクスカードアプリの開発

サンクスカードアプリは、必要最小限の機能で作られているため、要件定義から始め、必要な機能をバックログとして記録しながら、優先順位をつけて設計・開発・テストを行いました。

ウェブアプリのペルソナとしては利用者と管理者の2つを設定し、それぞれ以下の機能を拡張していく計画を立てて実装しました。

管理者向け機能

  • 自動配信機能
  • チャート表示機能

ユーザー向け機能

  • カード閲覧機能
  • カード作成機能

ペルソナを含めたシステム構成/アーキテクチャの全体像は以下の通りです。

<システム構成イメージ>

管理者機能では、配信対象ユーザーと配信の周期を設定することで、自動で配信が行われます。また配信後の集計、宛先への配布作業も自動で処理されるため人的ミスのリスク、管理作業の負担といった課題を解決することができます。

さらに、収集したメッセージに関するデータを可視化することで、新たな課題の発見や改善へのヒントを得ることができるようになりました。

<配信データ集計・設定内容確認画面>

<配信グループ設定画面>

ユーザー機能ではメッセージカードの作成、閲覧機能をUIに実装し、カードのデコレーション機能を追加しています。

少し恥ずかしい、何を書いたらよいのかわからない、といった声もある中で、気持ちが伝えやすいアプリを目指しました。

<受信メッセージ画面>

<サンクスカード投稿画面>

まとめ

今回、ネットワンに入社して、アプリ開発のスキルを習得してきた若手社員2名で、サンクスカードアプリのプロトタイプ開発にチャレンジしました。

コミュニケーション活性化、感謝を伝える文化醸成のあらたな取り組み、という形でサンクスカードが走り出しましたが、賞賛文化といった習慣の定着にはやはり時間がかかります。サンクスカードは長期のスパンで活動することが前提となりますが、活動が形骸化してしまわないための仕組みも今後検討していきたいです。

※本記事の内容は執筆者個人の見解であり、所属する組織の見解を代表するものではありません。

RECOMMEND