
- ライター:津久井 俊也
- 2020年、ネットワンシステムズに入社。
入社当初は、CiscoのCatalystスイッチに関する性能/機能検証、案件支援などの業務を主に担当。
2022年度からF5製品の担当として活動中。
目次
はじめに
この度、 F5社の代表的なハードウエア”BIG-IP iSeries”の後継機である、”F5 rSeries”が発表されました。
本記事では、”F5 rSeries”の概要についてご紹介いたします。
F5 rSeriesとは?
F5 rSeriesとは、BIG-IP iSeriesの後継となる製品です。(以降、rSeries / iSeriesと表記します)
Kubernetesをベースに開発された新しいプラットフォームである"F5OS-A"を採用し、アーキテクチャが一新されました。
ボックス型の筐体のみがライナップされており、シャーシ型の筐体は別シリーズ(VELOS Series)でラインナップされております。
従来のiSeriesと比較し下記のようなメリットがあります。
・高性能なCPUまたはFPGAを搭載する事で処理性能が最大で2倍
・r2000/r4000シリーズでサービス用のCopper portを搭載
・全シリーズでSSDを採用
・マルチテナントに対応(r2000シリーズ除く)
・コンテナ化が計画されているBIG-IP NextがF5OS-A上でネイティブに実行可能(予定)
rSeries製品ラインナップ
rSeriesのラインナップは、r2000/r4000/r5000/r10000の全4シリーズとなります。
従来のiSeriesと同様に追加ライセンスを適用する事で、同シリーズの上位モデルへアップグレードが可能です。
r2000/r4000シリーズでは800番台への1段階、r5000/r10000シリーズでは800番台と900番台への2段階のモデルが用意されています。
表右側には同格と思われるiSeriesを記載しています。
F5OS-Aとは?
rSeries用に開発されたプラットフォーム・ソフトウェアです。F5OS-Aの”A”は、アプライアンスを意味します。
イメージファイル(BIG-IP TMOS等)をインポートし、 F5OS-A上でデプロイする事でLTMやAPMなどの各機能をテナントとして稼働させます。
r4000/r5000/r10000シリーズはマルチテナントに対応しており、1台の筐体で複数の異なるBIG-IP(TMOS)を稼働させることが可能です。
また、コンテナ化が計画されているBIG-IP NextがF5OS-A上でネイティブに実行可能予定です。
F5OS-Aには、主にネットワーク設定・テナント管理・システム設定・ユーザ管理の4機能が搭載されています。
rSeriesは、F5OS-Aなしで稼働させることはできません。
終わりに
今回はF5 rSeriesの概要についてご紹介いたしました。
機能や性能については、機会があればまたブログにてご紹介いたします。
F5 rSeriesの導入に関しては、是非弊社までお問合せください。
※本記事の内容は執筆者個人の見解であり、所属する組織の見解を代表するものではありません。