
- ライター:伊藤 千輝
- ネットワンシステムズに新卒入社し、IoT/AIの技術の検証/ソリューション開発に従事。また、最新のAI技術をウォッチするために産学連携の取り組みを推進。
現在は製造業をターゲットにスマートファクトリーに向けたデータ収集・集約・加工・保存・活用のためのデータハンドリング基盤の提案導入支援。実際の顧客データを用いた分析支援を行う。
休日は弊社がスポンサーとして支援する大分トリニータをサポーターとして応援。
目次
背景
弊社では就職活動中の学生向けにICT業界のインフラエンジニアを体験できる本格的な新卒採用 インターンシップを開催しております。
その中で、弊社の設備であるテクニカルセンターや品質管理センターをご紹介し、業務の理解を深めてもらっています。
ある日、インターンシップを開催する採用担当者から以下のような要望をいただきました。
- 地方拠点で参加するインターンの学生さんにも東京にあるテクニカルセンターのラボ見学ツアーを体験してもらいたい
- 実際に行ったかのような目線、リアリティのある映像を届けたい
- ハンズフリーでラボの様子を伝えたい
- マシンの音がうるさい環境下でも説明がクリアに聞こえる、かつ、高画質の映像配信を実現したい
ということで、弊社で開発中の現在遠隔支援ソリューションを自社で活用して、スマートグラスを用いたラボ見学ツアーの中継配信を行いました。
テクニカルセンターについて
テクニカルセンターとは、弊社の施設で、海外で発掘した新しいベンダーの製品や、ベンダーの新製品について、その機能・性能・相互接続性・信頼性等を市場導入前取扱いに評価。また最新技術情報のいち早いキャッチアップと、その一元化・共有化を行う国内最大級のネットワーク技術研究施設です。
ラボ見学ツアーとして、お客様や今回のようにインターンに参加した学生にラボ見学ツアーを実施しております。

スマートグラスのハード、ソフトの構成

スマートグラスのハードウェアとソフトウェアは様々です。
今回は高画質、ハンズフリー、環境ノイズに影響しない、ハードウェアとしてRealWare社のHMT-1を採用しました。
ソフトウェアはCisco社Webexのスマートグラス用のライセンス「Webex Expert on Demand」を用いました。弊社では業務用にWebexを社内標準ツールとして活用しており、標準ツールから接続できるという観点で採用しました。
本来遠隔作業指示などをする場合はスマートグラス専用のソフトウェアTeamViewer社のFrontlineもソリューションとして取り揃えておりますが、今回はオフィス端末から接続しやすいという観点で採用しました。
スマートグラスでの遠隔支援ソリューションとビデオ会議システムとの違い

当日の様子
拠点の社員、インターン生からは「映像がきれいで見やすかった」「声がクリアで聞きやすかった」「実際に見学している感じ」といったコメントをいただきました。
一方で、テクニカルセンターの検証用無線の干渉で電波状況が著しく悪いエリアがあったことは課題となりました。
改めてスマートグラス活用には広帯域・低遅延のデータ転送などのインフラの整備が必要であることを実感しました。
課題克服のため、今後スマートグラス×ローカル5Gなどの検証も今後予定しております。
スマートグラスソリューションについて
スマートグラスソリューションはユースケースに合わせたハードとソフトの組み合わせが重要になってきます。
現在製造業を中心に遠隔支援ソリューションを紹介しております。
製造業以外のお客様でもお気軽にお問合せください。
工場におけるニューノーマルな働き方を実現したい_資料DLページ
※本記事の内容は執筆者個人の見解であり、所属する組織の見解を代表するものではありません。