
- ライター:篠﨑 智昭
- 2018年より、サーバ・ストレージ製品の製品担当として様々な製品の検証・技術サポート業務に従事。
目次
今回、デル・テクノロジーズ社のDell PowerProtect Data Managerを利用して、VMware Tanzu®のコンテナをバックアップリストアしてみましたので、概要をご紹介いたします。
Dell PowerProtect Data Managerとは
Dell PowerProtect Data Managerとは、デル・テクノロジーズ社が提供しているデータ保護製品です。
今回実施したVMware Tanzuのコンテナバックアップの他に、通常の仮想マシンやNASなど様々なデータ保護に対応しています。
PowerProtect Data Manager画面
バックアップとリストア
構成について
今回の検証にあたり、用意した環境は以下です。
VMware Tanzuの基盤としてVxRail、PowerProtect DataManagerの設置先は別途仮想基盤を用意、バックアップストレージとしてDataDomainを構成しています。
各コンポーネントの準備ができたら、PowerProtect Data ManagerのGUIからバックアップ対象のVMware vCenter Server ® やKubernetes、バックアップストレージのDataDomainのAsset登録やProtectionEngineの仮想マシンデプロイなど初期設定を行います。

バックアップ
PowerProtect DataManagerを利用してのデータ保護の範囲は、Tanzu Kubernetes Cluster内のNameSpace単位となります。

バックアップはPowerProtect Data Managerの設定、操作を以下の流れで実施しました。
GUIのウィザードに沿って設定するため、とても簡単にバックアップ設定ができます。
- Protection Policesの作成
- Type:バックアップタイプの設定 Kubernetesを選択
- Purpose:バックアップの目的設定
- Asset:バックアップ対象の設定
- Objectives:バックアップ先とスケジュール設定
- Backup Now:手動バックアップ実施
Protection Poliesの作成ウィザード画面
バックアップの進捗は、jobの画面で進捗を確認することが可能です。
StatusがSuccessとなれば完了です。

リストア
リストアに関して、PowerProtect Data Managerの設定、操作を以下の流れで実施しました。
こちらもGUIのウィザードに沿って設定をするため、とても簡単に実行できます。
- リストアするNamespaceの選択
- Select Copy:バックアップイメージ
- Cluster:リストア先の選択
- Purpose:リストア範囲の選択
- Restore Type:リストア方法の選択
- PVCs:PVCリストアの選択
Kubernetes Restoreのウィザード画面
リストアの進捗もjobの画面で進捗を確認することが可能です。
StatusがSuccessとなれば完了です。
job完了後にTanzu Kubernetes ClusterでリストアしたNameSpaceが正常動作していることを確認しました。
リストアのオプションによっては別のNameSpace名でのリストアや、バックアップしたTanzu Kubernetes Clusterとは別のクラスタへのリストアも可能でした。
こちらは環境の移行などにも活用できそうです。
まとめ
今回は、PowerProtect Data ManagerのVMware Tanzu環境バックアップについてご紹介いたしました。
PowerProtect DataManagerは検証後も新しい機能がリリースされていますので、引き続きネットワンシステムズは今後もPowerProtect製品をいち早く評価し、迅速にお客様にお届けしていきます。
※本記事の内容は執筆者個人の見解であり、所属する組織の見解を代表するものではありません。