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スムーズなオンラインイベントの開催を目指して(Webex Training活用編)

ライター:藤谷 大輔
2003年より、IP電話やUnified Communicationの分野で製品検証、提案活動に従事

目次

今回のブログは、ネットワン社内で定期的に行われている社内イベントをオンラインで開催した際に得られた経験をご紹介させて頂きます。

ネットワンが使用しているCiscoSystem社のWebexの実態

ネットワン社内では、リモート会議としてCisco Systems社のWebexを全社員が会議を主催できる形で導入しております。
今回の新型コロナウィルス感染症対策による出社自粛で大いに活用し、開催された会議数は出社自粛前後で約10倍になっております(表1)。(利用増加に伴い、インターネット回線を圧迫したなど別の課題も発生しましたが、今回とは別のお話です。)

表1 ネットワン社内でのWeb会議開催数

これだけ社内会議でWebexを活用しているのですが、実際に使っているのはほとんどが一般会議用のWebex Meetingsで、一部社外セミナーでWebex Eventsを活用しています。他に社内向けの勉強会等を開催する際に便利な機能を持つWebex Trainingsがありますが、これを使いこなせていなかったことから4月の社内イベントで悲劇が発生しました。

表2  Webex 用途別機能一覧

社内イベントでの使い方

本ブログで触れる社内イベントは、毎月定時後に開催しているイベントで、2つの形式を前後半で分けて運用しています(図1)。

 前半:複数のプレゼンターによる3分間プレゼン(全体セッション)

 後半:ラウンドテーブルとデモテーブルに分け、参加者は自由にそれぞれのテーブルへ参加(個別セッション)

図1 社内イベントの流れ



昨年度までは社内カフェエリア(オフィス内)のスペースを活用しておりましたが、出社自粛を受けて4月から急遽オンラインでの開催となりました。4月に開催した際は、以下のような体制で運営を行いました(図2)。

図2 4月開催時の社内イベントの流れ


  ※会議スペース : 全体セッションと個別セッション毎にWebex会議を開催
  ※会議番号   : 社内ポータルのイベント告知にWebex会議の会議番号(4つ)を掲載

イベントのサポート要員を配置し、参加者が個別セッションに参加できない場合のフォローをする体制を取ったにもかかわらず、個別セッションに参加できない参加者が発生してしまいました。イベント後に、うまく個別セッションに参加できなかった参加者にヒアリングをすると、「会議番号がわからなかった」との意見があり、セッション間の移動の際、会議番号入力などの操作をすることが会議に参加できなくなった原因とわかりました。

この結果を踏まえ、5月のイベント開催ではどのように改善するか

「個別セッションに移動する際に参加できなくなった」、「移動の度に会議番号の入力が大変」という意見の解決策としてWebex Trainingの活用を考え、一つの会議のまま個別セッションに移動ができるかどうかを検証してみました。

Webex Trainingには、会議中に個別セッションをするブレイクアウトセッション機能があり、ブレイクアウトセッションを使うことで全体セッションから個別セッションへのシームレスな移動を可能とします(図3)。

以下は、ブレイクアウトセッション機能にて参加者を割り振る際の方法となります。

 1. 自動的にセッション毎に参加者を均等に割り振る

 2. 主催者がセッション毎に参加者を手動で割り当てる

 3. 参加者が参加したいセッションを選択し参加する

今回は「3.参加者が参加したいセッションを選択して参加する」がイベントの流れに合っていることから、動作確認の上、利用しました(図4)。

図3 5月開催のイベントの流れ(ブレイクアウトセッションを活用)

図4 個別セッションへの参加方法(開始直後と分科会開始前に参加者に周知)

実際にイベントを開催してどうだったか

前回の課題に対し、参加者34名の内、ブレイクアウトセッションに参加したのは28名で、28名全員がブレイクアウトセッションに参加ができ、参加できず迷子になる参加者は発生せず、4月開催の社内イベントから改善されました。

表3 社内イベント 全体セッション・個別セッションの参加者数

尚、発表者全員を含めたリハーサルを行い、主催側で操作に慣れるステップを設けることで、社内イベントのスムーズな進行にもつながりました。

今回の課題と今後について

今回のイベントでは、Webex Trainingを使用し、会議内に個別セッションを作成できるブレイクアウトセッション機能により、参加者が自由に移動できる仕組みを提供することができました。これにより、個別セッションへの参加をわかりやすくし、スムーズなイベントの運営を実現することができました。

しかし、Webex Training 自体の課題も見えてきました。

WebexのようなWeb会議のクラウドサービスでは、様々なユーザ(社員)が利用するため、サービス全体の機能よりもユーザの使いやすさ(ユーザインタフェースの使いやすさ)が、サービス全体の印象に大きな影響を与えると思います。

この点においてWebex Trainingは、他の種類(Webex Meetingsなど)とユーザインタフェースが若干異なり、使いやすさに欠ける印象を持った利用者(イベント参加者)も多くいました。今後、メーカーとしてエンハンスの予定も聞こえてきているため、弊社としても利用者の声をフィードバックしていきます。

さて、今回のブログはいかがでしたでしょうか?

引き続き、今回のように弊社内で利用した機能やツール、サービスについて、皆様に情報を共有できれば考えております。楽しみにしてください。

※本記事の内容は執筆者個人の見解であり、所属する組織の見解を代表するものではありません。

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