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ハイブリッドクラウドに適した基盤 - VMware Cloud Foundation -

匠コラム

ビジネス開発本部 第3応用技術部 第1チーム 篠﨑 智昭
小林 浩和
新林 辰則

デジタルトランスフォーメーション(DX)の実現に向けてオンプレミスとパブリッククラウドを独立して使うのではなく、双方のメリットを十分に発揮できるハイブリッドクラウド環境の構築が必要になります。加えて、今後「2025年の崖」に代表されるように、高度IT人材の確保が困難な状況が見えており、運用をいかに簡素化、効率化しつつハイブリッドクラウドを目指すかといった点も考慮する必要があります。
そこで今回は、運用効率化とクラウド親和性の両方を確保する基盤としてVMware社の統合ハイブリッドクラウド基盤である「VMware Cloud Foundation(VCF)」に関してご紹介します。

VMware Cloud Foundationとは

VMWare Cloud Foundation(VCF)はVMWare社が提供するハイブリッドクラウド環境を構成するのに適したコンポーネント群になります。VCFは以下のコンポーネントで構成されており、これらのコンポーネントを一括してSDDC Managerからデプロイ、アップデートを実施することが可能です。そのため、各コンポーネント毎のコンパチビリティやライフサイクルの管理を個別に実施することなく、一貫したユーザインターフェースからVMwareのValidated Designに準じた構成を適用できます。

・VMware vSphere
・VMware ESXi、VMware vCenter Server
・VMware vSAN
・VMware NSX Data Center、VMware NSX-T Data Center
・VMware vRealize Log Insight
・VMware vRealize Suite Lifecycle Manager
・VMware SDDC Manager

また、
・デスクトップ仮想化製品「VMware Horizon」
・コンテナ関連製品「VMware Essential PKS」
などの基盤も構成することが可能となっており、上記のコンポーネントもVMware SDDC Manageから一括管理します。

– VMware Cloud Foundation on VxRail

さらに、DellEMC社が提供しているVMware Cloud Foundation on VxRailは、VxRailのコンポーネントであるVxRail ManagerとSDDC Managerが連携し、各ハードウェアのファームウェアなども含めライフサイクル管理ができるため、フルスタック管理を実現することが可能になります。

VCFとパブリッククラウドの活用

‐ VMware Cloud on AWS との親和性
VMware Cloud on AWSはVMware社がサービス提供するパブリッククラウドで、物理的なインフラストラクチャはAWSのものを使用し、そこにvSphereをはじめとしたVMwareの各種コンポーネントをデプロイすることでオンプレミスと同様のアーキテクチャの仮想化基盤をクラウド側に展開できます。これにより、オンプレミスと変わらない操作性でパブリッククラウドを利用でき、かつネイティブのAWS VPCともENI(Elastic Network Interface)によって接続されるため、EC2、RDS、S3など各AWS上のサービスとAWS内部の高速なネットワークを使って連携することも可能となります。

– VMware HCXによるオンプレミス-クラウド間の移行と接続
VMware HCXは異なるサイト上にHCXのコンポーネントとなる仮想マシンを配置し、それらのサイト間で簡単にL2延伸や仮想マシンの移行を行えるようにします。HCX自体はVMware Cloud on AWSに含まれている機能となりますので、追加のコストなしにシームレスなクラウドとの接続が可能となります。仮想マシン移行の際には、WAN最適化機能を提供する仮想マシンコンポーネントにより、WANの帯域を効率化したうえでの移行や、オンプレミスからクラウドだけでなく、クラウドからオンプレミスへの移行機能も備えています。
また、ネットワーク仮想化のNSXで作成された論理L2ネットワークもL2延伸の対象とすることが可能なため、クラウドとのネットワーク構成の柔軟性が強化されます。

VMware Cloud Foundationによるオンプレミス環境の運用効率化を1つ目のステップとしたうえで、2ステップ目として、これら親和性の高いコンポーネントを用いたハイブリッドクラウド環境を見据えることができるという点もVMware Cloud Foundationのメリットの1つと言えます。

VDI対応とクラウド連携

– VMware HorizonをVMware Cloud Foundation上で
VMware Cloud FoundationはVMware Horizonの管理基盤を自動展開することが可能です。VMwareはVMworld 2019でVMware Horizon Services for Multi-Cloudを発表しました。今後はパブリッククラウド上のVMware HorizonベースのDaaSサービスとオンプレミスのVMware Horizonをこれまで以上に連携させることが可能となります。
将来的にDR用途などでVDIのハイブリッド構成を目指す場合はオンプレミス側のVMware Horizon基盤もパブリッククラウド側のライフサイクルに追従できる構成に切り替えておくこと重要となります。

コンテナ対応の1ステップ目としても活用可能

– VMware Enterprise PKSをVMware Cloud Foundation上で
アプリケーションがビジネスに占める重要性を増していく中で、コンテナによる開発スピードの向上、効率化のニーズが大きくなっています。それにともない、オンプレミス環境のコンテナ対応が必要となってきます。しかし、Kubernetesをはじめとしたオープンソースのコンテナコンポーネントをプロダクション環境に導入して運用していくのは敷居が高いため、実現性のある手段としてはVMware Enterprise PKSなどの商用ディストリビューションを利用する方法があげられます。
その際にもVMware Cloud Foudationで土台となる基盤を構築しておくことで、コンテナの柔軟な拡張性の恩恵を受けやすく、コンテナとの親和性のあるNSX-Tをコンポーネントとして選択可能なので、コンテナネットワークのシンプル化と可視化を実現することも可能となります。

まとめ

ハイブリッドクラウド化を目指す場合、パブリッククラウドの活用方法の模索だけではなく、同時にオンプレミス側がパブリッククラウドの速度に追従できる環境を準備する必要があります。今回ご紹介したVCFは、既にVMware仮想基盤ベースのパブリッククラウドで採用されているため、ハイブリッドクラウド化を目指すオンプレミスの基盤としてVMware Cloud Foundationを採用するのは有力な選択肢となります。

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執筆者プロフィール

篠﨑 智昭

ネットワンシステムズ株式会社 ビジネス開発本部 第 3 応用技術部 第 1 チーム 所属
プラットフォーム、仮想化関連製品の担当として、評価・検証、案件サポートに従事。
・Specialist – Implementation Engineer, VxRail Appliance
・Specialist – Implementation Engineer, PowerEdge

小林 浩和

ネットワンシステムズ株式会社 ビジネス開発本部 第 3 応用技術部 第 1 チーム 所属
ネットワンシステムズに入社後、VDI関連製品の担当として、評価・検証および様々な案件サポートに従事。現在は、ハイブリッドクラウドに必要基盤の模索や最新HW動向などの調査を実施中。
・VCIX-DTM
・vExpert 2019

新林 辰則

ネットワンシステムズ株式会社 ビジネス開発本部 第 3 応用技術部 第 1 チーム 所属
ネットワンシステムズに入社後ロードバランサー製品の製品技術担当を経て、現在はSDN・仮想化の製品・技術領域を担当し製品や技術の評価検証、お客様への提案の技術支援等を行っている。
・VCIX-NV

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