SD-WANで安全・高速にクラウドサービスを活用可能に! ~取材拠点の約7割が体感速度の向上を実感~(朝日新聞社様)

お客様名 株式会社朝日新聞社 様
導入事例 SD-WANソリューション
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国内有数の日刊全国紙「朝日新聞」を発行している朝日新聞社。1879年の創刊と同時に会社を設立し、現在では新聞のみならず朝日新聞デジタルサイトの運営、アート分野における展示会なども手がけている。
この度、朝日新聞社は、クラウドサービスの活用に向けて、国内約50拠点をつなぐSD-WANを導入し、アンケートを実施した取材拠点の約7割が体感速度の向上を実感する環境を整備した。
今回は、同社の情報技術本部の方々に、ICT活用の変化によるネットワークの課題点や、その具体的な解決方法をうかがった。

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増加するweb通信やクラウドサービス利用には、「従来型のネットワーク構成」では対応できなくなっていた

朝日新聞社は、全国の拠点を接続するネットワークを2003年に更新し、より素早く読者に情報を届けられるようになった。しかし、ICTの利活用が広がる中、 このネットワークではカバーしきれなくなってきていた。

「当時は、メールでの原稿のやりとりやWebサイトを閲覧する程度でした。しかし、現在では取材映像や写真などの大容量データの取り扱いが増え、クラウドサービス上でもそれらを管理するように変化しました。つまり、インターネットへの通信量が大幅に増加してきたのです。」

従来のネットワーク構造は、拠点からの通信を東京本社・大阪本社にいったん集約し、インターネットに抜けていく方式だった。集約点で効率的にセキュリティ対策できるため、一般的な構成だ。しかし、Web通信が増加していくにつれて、データセンターのインターネット接続点(プロキシサーバ)への通信が増大し、インターネット経由の業務通信全般に影響してしまう恐れがでてきた。

「これまでは、拠点からのトラフィック増大に合わせて、動画データ専用のインターネット回線を契約して独立したネットワーク環境を用意したり、プロキシサーバの台数を増やしたりして対応していましたが、それに比例して管理工数も増えていました。今後、クラウドサービスの活用がさらに拡大していくことを踏まえると、現状の『従来型』ネットワーク構成から、新しいネットワークアーキテクチャへ移行することが必要でした。」

SD-WANでインターネットブレイクアウトを実現

朝日新聞社が検討していた新しいネットワークアーキテクチャとは、クラウド活用等のインターネット向け通信については、セキュリティを担保したままで、拠点から直接インターネットへと抜けていくものだ。これは「インターネットブレイクアウト」と呼ばれる形態で、データセンターへのトラフィック集中を避けることができ、体感速度の向上につながる。

「SD-WAN技術ならば、この構成がうまく実現できそうでした。そこで、社内で様々な技術情報を収集しつつ、当社のネットワーク環境全般を担っているネットワンシステムズからも複数のSD-WAN製品のデモンストレーションを受けました。複数のSD-WAN製品を比べましたが、機器の二重化と回線の二重化を同時に満たすなど、可用性の面でも私たちが希望する構成を実現できそうだったのがCisco SD-WAN(旧Viptela)でした。」

今回導入したSD-WAN環境では、インターネット回線と閉域網をActive/Activeで効率的に利用可能にし、クラウドサービス等のWeb向け通信は「インターネットブレイクアウト」で拠点からインターネットに直接接続し、社内システム向け通信は閉域網に接続している。これらの回線の切り替えは、SD-WAN側が通信先を識別して自動的に振り分けており、利用者側が意識する必要はない。これに加えて、クラウド型のセキュリティサービスを導入することで、インターネットブレイクアウト時のセキュリティの担保・可視化も実現している。

取材拠点の約7割が体感速度の向上を実感。管理負荷も軽減

朝日新聞社では、SD-WAN導入後に総局など取材拠点に向けてアンケートを実施した。
「約7割から、『体感速度が向上した』という回答がありました。これは、SD-WANによるインターネットブレイクアウトの効果に加えて、アクセス回線をActive/Active化できたことで、複数の閉域網を集約して契約を見直すとともに、一部をインターネット回線に切り替えたことも要因です。これらによって、コストを低減しつつ、通信速度の向上も実現できています。写真管理システムでのサムネイル表示のもたつきも無くなり、取材動画のアップロードも迅速になりました。動画閲覧についても回線負荷を気にせず可能になっています。」

また、今回のSD-WAN環境によって、ユーザー側がネットワーク回線を意識しないで素早く業務を進められるようになった。
「従来は、取材動画を取り扱う際には専用のインターネット回線に手動で切り替えていましたが、現在ではSD-WAN側で自動的に通信先を判断して切り替えています。」

管理負荷の低減においても効果があったと言う。
「閉域網の契約数を集約し、データセンターのプロキシサーバ台数も増やさずに済みますので、管理側の手間が大幅に軽減した感覚はあります。今後は、各拠点のSD-WANルータの運用においても一括管理が可能になるため、さらなる負荷軽減を期待しています。」

社員が楽しみにしてくれるネットワークを実現。クラウドサービスの利用をさらに拡大

今回のWAN更改は、社員からも楽しみにされていたという。
「あるトラブルで稼働の延期を知らせたとき、『楽しみにしていたのに残念』と言われたことが強く印象に残っています。楽しみにしてもらえるネットワークって非常に嬉しいですし、期待されていることを感じました。今回目指したのは、現場で働いている人がメリットを実感できるネットワークでした。検討当初は、現状より落ちるところがあっても、メリハリをつけたものを考えていましたが、結果、犠牲にすることがあまりなく、可用性も速度も向上して、非常に良いネットワーク環境にすることができました。」

最後に、今後の展望について伺った。
「まず、Office 365の全社導入を年内に控えています。SD-WANによって、既にインターネットブレイクアウトが実現できていますので、トラフィックの大きな変化にも対応できるだろうと考えています。また、拠点間をフルメッシュ接続していますので、ビデオ会議やコラボレーションツールもどんどん活用してもらいたいと考えています。現場からもクラウドサービスの利用要望が届いておりますので、今後もこうした現場の要望にすぐに応えられる体制を維持していきたいと考えています。」

概要図

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