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Cisco Live DevNetパネルディスカッションに参加してみて

ライター:塩屋 晶子
2012年ネットワンシステムズに入社。Ciscoを中心としたコラボレーション(ビデオ)製品を中心に、新製品の技術検証、案件支援やお客様へのデモンストレーションなど啓発活動に従事している。
最近では、新技術を組みあわせた新しいソリューション開発や検証も行っている。

目次

はじめに

20214、ネットワンシステムズでは、ソフトウェア能力とビジネスプラクティスを実証してきたパートナーを認定すCisco社のビジネススペシャライゼーションである、Cisco DevNet Specializationパートナー認定を国内で初めて取得しました。

プレス記事記載の通りCisco DevNet Specializationは、シスコプラットフォーム上での自動化とアプリケーション開発に重点を置いて、パートナーがソフトウェア開発プラクティスを構築、または強化できるように設計されています。このスペシャライゼーションの認定を受けることで、適切な人材、ツール、プロセス、および検証により、ライフサイクル全体を通じて顧客をサポートする専門知識と能力を認められます。

弊社が提供する付加価値サービスの高度化を目指し、積極的に自動化を取り入れてきた実績や、開発案件を支援する社内サポート体制、社内のオリジナルのソリューション開発フレームワーク、社内公式GitLabなどの開発基盤が評価されました。これらの活動を評価いただいた結果Cisco LivePartner Specializationプログラムについてのパネルディスカッションのオファーを頂き参加しましたので、今回はそのご報告をいたします

Cisco Liveとは

Cisco Liveとはシスコシステムズ合同会社が主催する、顧客やパートナー向けの基調講演、新しい商材・サービスの発表、テクノロジーのDeep Dive等数多くのセッションを展開しているグローバルなイベントです。

DevNetセッションの概要

“Explore DevNet Partner Specializations” にてDevNet Partner Ecosystemームと一緒に、DevNet Partner Specializationプログラムについて学ことを目的としたセッションです。パートナースペシャライゼーションの詳細を学び、参加者は、DevNet Specializedになるためにいつ、どのようにスタートすればよいかを理解することができる内容となっています。

本セッションを取りまとめるのは、Kyle Winters氏です。Kyle氏は、APJC域にて、Cisco DevNetの推進やリードするミッションを持たれています。

Kyle Winters
Business Development Manager, APJC Lead, Cisco DevNet


参加したパートナーは、SoftServe社(シンガポール)、PT Mastersystem Infotama社(インドネシア)、ネットワンシステムズ(日本)の3社です。

図1. パネリスト一覧

引用元:https://twitter.com/kyle_m_winters/status/1379131677331447808?s=20

発表内容

登壇にて発表した内容をすべてご紹介しきれませんので、今回はネットワンシステムズにおけるプログラマビリティ・APIの取り組みを中心にご紹介します。

プログラマビリティの重要性について



ネットワンシステムズでは、プロダクトベースからサービスオリエントにシフトするにあたり、どのようにプログラマビリティがそのビジネス変革に適合しましたか?

ネットワンシステムズではここ数年、統合サービスの実現を目指して事業を進めてきました。我々はお客様に向けた活動のすべてを「統合サービス事業」と定義し、ICTライフサイクルを支援しています。新たな付加価値の創出に向けてカスタマーサクセス(お客様の事業の成功)の視点を導入しています。

プログラマビリティ(とりわけインフラ自動化)は、統合サービス事業へのシフトに必要不可欠な要素です。プログラマビリティはサービスビジネスにおける他社差別化・顧客満足度向上に大きく貢献しています。つまり、プログラマビリティを弊社が提供するサービスに組み込むことで、エンジニアキャパシティに依存せず、尚且つ質の高いサービスを作り上げ多くのお客様に提供していきます。


プログラマビリティの活用手法について


開発チームをより有効にし、効率を高めるために開発チームに提供するツールとフレームワークにはどのようなものがありますか?


ソリューション開発のためのフレームワークとして、Software Defined Infrastructure Frameworkを独自に開発しており、様々なインフラ機器との連携コードを蓄積しています。SDI FrameworkはWebアプリケーションフレームワークで、いくつかのアプリケーションテンプレートとAPIクライアントコードを提供しています。

これは、Python Flask, JavaScript, Jinja2, MySQL, D3等のコンポーネントで構成されております。GUI、SAML連携などテンプレートが用意されているので、開発しやすく、また開発の引継ぎ等の観点でも有効で、実際の案件でも活用されています。

MySQL:https://www.mysql.com/

図2.SDI Framework

プログラマビリティの顧客へのアプローチ手法について


営業チームがプログラマビリティサービスを顧客に提供できるようにする方法はありますか?



社内では "Incubation Labs" と呼んでいる、営業活動をサポートする仕組みがあります。これは、サービスインフラストラクチャを構成する、先進的で魅力的な商材や技術をいち早く市場に紹介する役割を担っています。市場ニーズや先端テクノロジーからプロトタイプを起案し、コンセプト化したものを全社で閲覧・評価・フィードバックする仕組みがあります。

様々なテクノロジーカテゴリのプロトタイプを紹介する基盤があり、ご興味を頂いたお客様へのご紹介やコンセプト実証(PoC)等のビジネスに繋げています。

図3. Incubation Labs

ネットワンシステムズのDevNetの取り組み

自動化事例

Cisco DevNetを活用して自動化実装したサービスの事例として、Cisco 社のDevNet紹介サイトにて弊社のWebex クライアントサポートサービスが紹介されております
このほか、自社で培った成功、失敗の体験をリファレンス化した「netone on netone」による実践的なソリューション提供にも注力しています。

Cisco APJCPartner Innovation Challenge2020

ネットワンシステムズは2020年度、Ciscoが主催する「Cisco APJCPartner Innovation Challenge 2020のコンテストにて日本リージョンにて2位を受賞しています。本作品では、パーソナルアシストのチャットBotデジタルサイネージのInformation Hubを中心コロナ禍における社員の新しい働き方をアシストするというコンセプトをり入れたソリューションです。

パーソナルアシストのチャットBotが勤務状況・オフィスへの出勤リスクの検知・センサーによる体温検知・オフィスの混雑可視化・CO2濃度による会議室の密検知などの機能により、社員の1日をケアしてくれるシナリオです。

図4. The NetOne Personal Assistant

今後にむけて

会社の中でのDevNet・インフラ自動化への浸透は完全ではありません。最近では、ネットワークエンジニアは、デバイスを制御するためのコードを徐々に作成しています。私たちはそのようなエンジニアをサポートするために次の取り組みにチャレンジ中です。

1つめに、全社で分散していたソフトウェア知財(自動化コード)を社内公式SCM(ソースコードマネジメントシステム)へ一本化することで知財蓄積化を加速させます。
2つめに、リポジトリの管理標準を策定し、公式サポートコードの選別を行う仕組み(CI基盤)を導入することで、社内でのコード品質標準化を進めています。
最後に、自動化を推進するエンジニアに対する教育を行い、ソフトウェアへのシフトを促進します。

おわりに

ご紹介して参りました通り、ネットワンの付加価値サービスの高度化を目指し、インフラ自動化を推進することで、人的リソースを多く使う手作業からの脱却を目指しております。本ブログの内容やネットワンシステムズのnetone on netone事例、インフラ自動化の取り組みについて、ご興味がある場合は弊社営業担当までご連絡を頂けますと幸いです。

最後まで御覧頂きまして有難う御座いました。

    ご参考

    ※本記事の内容は執筆者個人の見解であり、所属する組織の見解を代表するものではありません。

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