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ネットワンシステムズが掲げる新たなセキュリティ戦略

ライター:篠浦 文彦
2008年にネットワンシステムズ株式会社に入社、同社取締役・執行役員に就任。
同社入社以前は、シスコシステムズ日本法人にて10年以上に渡り、製品企画およびマーケティング業務に携わり、エンタープライズ営業担当、ビジネス開発担当執行役員を歴任。
35年にわたり、製品開発、マーケティング、ビジネス開発業務に従事。
IT業界での豊富な経験を生かし、経営戦略からITを構想し、ビジネスプロセスを改革するなど、多数の経営戦略の立案に携わっています。

目次

「つなぐ」「むすぶ」そして「かわる」への貢献

ネットワンシステムズの経営理念は、「ICTの利活用を通じて、社会変革へ貢献する」。そして、タグラインとして「つなぐ」「むすぶ」「かわる」と掲げています。

本格的なクラウドインフラ利活用の時代において、お客様が真に求めていることは何か。

それは、安心・安全で最適なシステムアーキテクチャであることは当然のこととして、それ以上に、いかにワークスタイルやビジネスモデルを変革できるか、サービスを向上させ社会に貢献できるか、あるいは新しい市場を生み成長していけるか、つまり未来に向かって“かわる”を創出できるかということだと考えます。

世の中にセキュリティに関するテクノロジーと、それを提供するベンダーは無数にあり、いま現在も増え続けています。これまではポイントごとの技術の優劣で選定されましたが、今後はそれらを包括的に捉える必要があります。そしてお客様は我々に対して、単なる製品のデリバリーではなく、包括的なシステムのセキュリティを将来にわたって「担保する」ことを期待されていると感じています。

そのためには、まず我々が新たなテクノロジーや仕組みを深く理解し、グローバルのベンダーと日本のお客様を「つなぐ」、そしてネットワンシステムズのソリューションやサービスとしてお客様に提供する「むすぶ」、それによりお客様のビジネスに変化をもたらし、社会にインパクトを与える「かわる」を、実践して行きたいと考えています。


取り組み① NetOne-SOC & 高度セキュリティ人財の育成

セキュリティに限らず、ネットワーク全般においていま、最も注目されているキーワードは「自動化」です。これまで以上に各所から得られるデータ解析とインサイトの抽出にAIやRPAが活用されるのはもちろん、構築においてもプログラマビリティ、APIを活用した自動化で、早期のサービス提供が行われています。セキュリティに関しても同様に、人手の作業を可能な限り削減する、自動化のためのさまざまなソリューションが提供されています。

しかしながら、最終的に判断、意思決定を行うのは人です。そのため、ネットワンシステムズではセキュリティ人財の育成に注力しています。

ネットワンシステムズは2016年にセキュリティオペレーションセンター(NetOne-SOC)を立ち上げ、専任のアナリストが24時間、365日体制で実戦を通じてスキルを磨いています。彼らはGIAC、EC-Councilをはじめグローバルのセキュリティ資格を数多く保有し、日本で唯一となるCisco Master Security Specializationを取得。Palo Alto Networks社のPCNSE資格取得数も多数おり、国内No.1です。CSIRT、JC3ほか多くの業界団体に参画し、日本のセキュリティ戦略実現にも貢献しています。

また、進化するセキュリティ技術を理解し、運用できるセキュリティ人財の育成にも注力しておりお客様向けの研修、トレーニングや、大学や高等専門学校様との産学連携により実践的な情報セキュリティプログラムの開発・提供にも取り組んでいます。

<NetOne-SOC>


取り組み②:グローバルベンダーとの協働、選択と集中

高度なセキュリティ人財にはグローバルな視点が欠かせません。そのためネットワンシステムズではシスコのセキュリティ インテリジェンス チームTalosと民間企業では初となるインターンシップを実施。脅威分析・インテリジェンスのプラットフォームにグローバルベンダーの最新テクノロジーを採用するなど、グローバルベンダーとの協働にも注力しています。

これらの活動は単に我々が情報を収集するだけではなく、ネットワンシステムズが彼らに日本の顧客・市場の状況をフィードバックし、グローバルにおける日本のプレゼンスを高める役割を担っているということでもあります。

これまで、我々はベンダー各社の技術者と同じ方向を向いて切磋琢磨してきました。しかし、これからはそれだけではお客様の期待に応えられません。多様化するネットワーク環境とセキュリティ要件の中で、体系的にアーキテクチャーが描ける、応用力が必要です。ベンダーが提供する自動化などの最新テクノロジーをシステムアーキテクチャに組み込むなど、我々はその高付加価値な分野に注力すべく、基礎研究はグローバルベンダなどの専門家に任せるといった選択と集中を行い「ベンダーエコシステムのハブ」としての立ち位置を確立したいと考えています。


ネットワンシステムズの「統合サービス事業者への進化」にご期待ください

ネットワンシステムズは、ネットワークの黎明期よりICT業界に携わり、最新技術をいち早く取り入れ、さまざまなネットワークを「つなぐ」ことで専門性と独自性を磨きながら、当社自身も変革してきました。ネットワンシステムズは現在進めている自社の変革を「働き方改革 2.0 / netone DX 」と定義し、そのプロセスを仕組み化することで、お客様へのソリューションとして提供することを目指しています。同時に、お客様との関係構築を深めることで顧客エンゲージメントを向上させ、お客様とともに新たな価値を創出していきます。

こういった取り組みが功を奏し、近年ではお客様からネットワンシステムズへのご相談内容もネットワークの将来設計からDXの推進、そしてそれを安心、安全に推進するためのセキュリティ全体像の再構築といったことにシフトして来ました。

これまでは製品を販売、構築して、あとは機器故障時の保守対応がメインでした。しかし今後は、構築後もお客様のシステムの状況を継続的に管理・改善するような運用、サービスを通じて「お客様の成果(アウトカム)を担保する」ことが求められます。

これは同時に、ネットワンシステムズのビジネスモデルがインテグレートからリカーリングモデルへと変革することを意味します。ネットワンシステムズグループの活動すべてを「統合サービス事業」と定義しているのには、こうした意図があるのです。

そのためには、我々はまだまだ変わらなければなりません。ポートフォリオの拡充・再構成によりサービスを進化させ、社員のマインドやアプローチ方法の見直しを進めてまいります。これからもネットワンシステムズの変革と深化に、期待いただけたら幸いです。

参考

電子カタログ|NetOne Security Solution & Service Guide

※本記事の内容は執筆者個人の見解であり、所属する組織の見解を代表するものではありません。

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