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製造現場のエッジコンピューティング技術活用の検討

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クラウド
監視/分析

写真:伊藤 千輝

伊藤 千輝

本記事のワード一覧

製造業でのエッジコンピューティング技術の活用

エッジコンピューティングとは端末の近く(エッジ)にサーバーを分散配置し処理する技術のことです。工場でいえば、製造現場のシステムの動く端末や、産業用機器、センサーなどに物理的に近い場所をエッジとして工場内にサーバーを分散配置しデータ処理を行うことを指します。Smart Factoryや製造現場のIoT化が進み、つながるデバイスが増えていく一方で、膨大なデータのトラフィックや接続デバイスの管理の問題から製造現場でもエッジコンピューティングがキーワードとしてあがるようになりました。ありとあらゆるデータをクラウドにためていくクラウドコンピューティングとは違い、現場で使うデータは現場近くでためて活用し必要なデータを上位に送るエッジコンピューティングの流れが製造現場のデータ連携の形として注目されています。

製造現場におけるエッジ/フォグのイメージ図

製造現場のエッジコンピューティングのメリット

  • 高頻度、リアルタイムなデータをエッジで受けることができる

製造現場から上がるデータは高頻度、リアルタイムでデバイス数が増えれば受け取る側の処理が遅れデータ欠損などの問題を生む可能性があります。すべてのデータをリアルタイムに上位システムに接続し転送するのとは違い、エッジで一度リアルタイムデータを受けることで、上位システムの収集機能の負荷軽減できます。

また、AIでの予兆検知やモデルに対してリアルタイムのデータを適応したいという現場のニーズが昨今あげられます。エッジでリアルタイムに予測結果は欲しいが、製造現場では学習モデルを作成するような高度なサーバーを置くことが難しいので、必要なデータを上位に上げて学習モデル作成し、モデル実装だけエッジで行うという活用方法もできます。さらに、同じ学習モデルを上位から複数個所に展開したり、モデルの管理を上位から一括で管理するといった活用方法もあります。

  • 分散してデータを処理することでトラフィック量を制限できる

すべてのデータがリアルタイムで必要かというとそうではなく、エッジで処理してバッチで上げることでトラフィック量を制限できます。1時間ごとの統計データや、生産実績のレポーティングデータ、日報報告用データなどデータの活用ニーズに合った処理を行いデータ転送が可能になります。

エッジコンピューティング製品によっては、必要なタイミングでデータを上げるような機能を持っていて柔軟な制御を可能にします。

  • データ蓄積場所を分けることでセキュリティリスクを軽減できる

エッジコンピューティングでは、外部に漏れたら困るデータをエッジで処理して、上位のサーバーには送らないといった使い方もできます。

昨今は、製造業のクラウド活用も活発化してきていますが、機密性の高いデータのセキュリティ面から、インターネット接続をしてデータをクラウドやデータセンターに上げたり、工場の外にデータを出すことに抵抗がある方もあるかと思います。

分散配置して処理することで、稼働状況や、生産実績など必要なデータは上位に上げて、現場で使う設計、製造、保全データの保管場所をセグメンテーションすることも可能になります。

  • エッジデバイスの管理が効率よくできる

IoT、Smart Factoryの推進で、接続先の増え続ける産業用機器やセンサーなどエッジデバイスを管理するのは困難になっていきます。

エッジコンピューティング製品によっては接続されたデバイスの管理や接続状況の確認ができる機能もあります。

製造現場のエッジコンピューティングのデメリット

  • エッジのサーバー数が膨大になりシステムが複雑化してしまう

エッジで分散処理するためのハードウエアが多くなってしまうため保守、管理する端末が増え、システムが複雑化してしまいます。

エッジを管理する機能を用いて、管理することが必要になってきます。

  • データ処理による元データの消失の可能性がある

エッジでデータを処理するため、上位システムへのデータが一部消失、または、部分的なデータになってしまいます。

製造業ではトレサビデータはすべて取っておきたいというニーズもあるため、解決策として元データはそのまま転送、蓄積するような仕組み作りが必要になります。

  • データを複数個所で持つことにより蓄積データを重複して保持してしまう

データ蓄積コストを考えると、データは一カ所で集めて必要な時に取り出して活用するほうが効率がよく、エッジでデータを長期間保持するとストレージ容量などのコストが大きくなってしまいます。エッジでどれくらいのデータがたまっているのか管理し、場合によっては一定期間で自動削除するような運用をすることが望ましいと考えられます。

エッジのデータ蓄積には限界があり、あらかじめどれくらいのデータが一定期間で蓄積されていくのか把握し、どれくらいの期間まで保存しておくのかを決めておく必要があります。

  • 分散配置されたエッジハードウエアのコストがかかる

ハードウエアを分散配置するための構築、保守、管理コストがかかってしまいます。

一方で安価なエッジハードウエアも多く開発されているため、現場の環境や、冗長性、保守などの観点を考慮した選定が必要になります。

製造現場でのエッジコンピューティングの構成検討

製造現場のエッジコンピューティングの適用範囲としては、工場内のラインや工程ごとに分散配置するケースと、複数拠点の工場ごとに分散配置するケースがあげられます。

すべてをエッジコンピューティングの構成にしてしまうと、上記のデメリットで上げたような課題も出てきます。場合によってクラウドコンピューティングのように工場内にオンプレミスで統合基盤(Edge Cloud)を準備し一か所にデータを集めて活用したほうがよい場合もあります。

上記のメリット、デメリットを考慮したうえで、現場システム(アプリケーション)、活用方法、データの活用する人によってデータの蓄積場所や連携を考えた構成の検討が必要になってきます。

エッジコンピューティングの適応範囲と構成

エッジコンピューティング製品機能と分類

世の中で多くのエッジコンピューティング関連の製品が開発されていますが、以下のような分類ができるかと思います。製造向けの製品でもMonitoringやSecurityの機能を持つ製品をはじめ、IoT、AI、機械学習の流行もあり、AI、Data Processingの領域でも特化型の製品が多く出てきました。また、運用を考慮するためのPlatform分野も少しずつ世に出はじめました。

エッジコンピューティング関連の製品機能と種類

まとめ

今回は、製造業におけるエッジコンピューティング技術適応時のメリットデメリットと、適応範囲をご紹介しました。

現場のインフラ課題にマッチしたメリットとデメリットを補いながら実環境に適応することが必要になります。

弊社では、ネットワークを中心としたインフラ構築のノウハウを生かし、エッジコンピューティングにおいて各領域の製品を調査検証して適材適所にご提案できる準備を進めております。

次回は、製造向けに特化したエッジコンピューティングの製品をご紹介いたします。

※本記事の内容は執筆者個人の見解であり、所属する組織の見解を代表するものではありません。

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