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無線LAN担当のテレワーク術

ライター:丸田 竜一
2011年 ネットワンシステムズ入社
入社後は無線LAN製品を担当し、最近はCisco DNA Centerを中心に、Cisco Enterprise Network製品を担当。
日々の技術調査や製品検証評価で習得したナレッジをもとに、提案・導入を支援している。
趣味は海外旅行。行く先々でそこにある無線LANが気になってしまう。

目次

ネットワンシステムズ 第3応用技術部 丸田です。
 新型コロナウイルスの感染拡大を受け、4月から毎日テレワークをしています。今回は自宅でのテレワーク術を紹介します。

 当社では平時でもテレワークでの勤務が許可されており、私自身も普段から週1回程度は自宅からテレワークで仕事をしていました。2月ごろ感染の拡大が明らかになってから、会社から可能な限りテレワーク勤務と指示があり、週2-3回のテレワークで勤務していました。4月に緊急事態が宣言されてからは原則出社禁止となり、今日まで毎日テレワークしています。4月はもう出社しないかもしれません。
 当社では働き方改革を主眼にテレワークが導入されましたが、こういった事態に直面し、恵まれた環境で働けていることを実感しています。同時に、毎朝の電車の中で新聞に目を通したり、社内でチームメンバーと何気ない会話ができたり、昼休みに他部署のメンバーと食事に行けたりすることは、とても貴重な時間だったことを感じています。当社ではチャットツールにCisco Teamsが導入され、メールや電話に比べてコミュニケーションの敷居は低くなりました。しかし、チャットの感覚と会話の感覚は同じものではありません。
 また、私を含め多くの市民の生活を、テレワークが難しい業種に従事する方が支えていることに気づかされました。感謝してもしきれません。
 プライベートでは予定していた海外/国内旅行をいくつかキャンセルしました。次の旅行など、いまは考えられません。毎週通っていたスポーツクラブは休業してしまいましたし、近所へ目的もなく買い物に行くようなこともできなくなりました。いずれも仕方のないこととはいえ、毎日のテレワークという慣れないワークスタイルに加え、仕事以外での目標や楽しみも奪われ、なかなか仕事に身が入らない日が続いています。
 そんな中でも、社会人として与えられた業務や、期待される役割に応えなければなりません。平時からテレワークをしてきた経験から、自宅で仕事をするためにいくつかのトピックを紹介します。

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今回のブログは筆者がテレワークで円滑に業務を進めるためのアイディアを紹介します。
読者の皆さんの行動を否定したり、制限、強制するものではありません。
ワークスタイルや環境は人によって異なります。参考情報のひとつとしてお読みください。
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■ オンとオフをハッキリする
 自宅でテレワークをする場合、プライベートな空間で仕事をすることになるので、なかなか仕事に身が入りません。オンとオフをハッキリさせ、仕事モードへ切り替えることが大切です。私が意識しているのは次のようなことです。
・朝シャワー浴びる
・着替える
・小休止をとる
・運動する
 オフィスに出社するときと同じように、朝シャワーを浴びて着替えることで気持ちを仕事モードに切り替えています。それに、寝間着(パジャマ)のままだとやる気になれません。仕事中にも積極的に短時間の休憩をとるようにしています。メールを書き終えたり、WebExでのオンライン会議の前後などでコーヒーを淹れに離席すると、次の仕事にも取り掛かれる気持ちになれます。
 また、仕事を終えたら私生活モードへ切り替えるよう、運動するようにしています。少し前まではスポーツクラブに通ったり、近所をジョギングしていましたが、今は'stay home'が呼びかけられていることから一人用のトランポリンを購入し、自宅で運動できるようにしました。

■ 机の周りを片付ける
 オフィスには基本的に仕事のためのツールしかありませんが、自宅はそうではありません。部屋には私生活のためのツールばかりです。そういったものが視界に入ると、どうしてもそちらを意識してしまいます。郵便物があったり読みかけの本があったりすると、楽しくない仕事を避けて、興味があることを意識してしまいます。気になって郵便物を開けたりすると、なかなか仕事モードに戻れません。
 そうならないために、仕事をする机の周りを片付け、仕事に集中しているときに目に入らないようにしましょう。仕事でないことは、仕事の前か後に片付けるようにします。

■ 換気する
 オフィスに比べると自宅の部屋は狭いことが多いと思います。私自身も4畳半ほど広さの自室で仕事していて、2時間ほど仕事をしていると眠気が出てきます。原因のひとつに、室内の二酸化炭素(CO2)濃度が高くなることがあるようです。
 オフィスの場合は法令で部屋の空気について規定されていることもあり、ある程度は換気されていることが期待できます。しかし自室の場合、意識しないと空気は入れ替わりにくいです。休憩に立った時など、数分でも窓を開けて空気を入れ替えると、眠くなりにくかったり、集中力を維持しやすくなります。

■ 音楽をかける
 私の場合、静かすぎると集中できません。オフィスであれば周囲に人がいて話し声などが聞こえてきますが、自宅はとても静かです。すると、かすかな音が気になったり、自分が打つキーボードの音も気になってくることがあります。
 そこで、テレワーク中はなにか音楽を流すようにしています。周囲の音が気にならなくなり、仕事に集中できるようになりました。加えて、音楽を流すことで小さな目標を立てられるようになったり、仕事のスピードが測れるようになります。再生を始めるとき、この曲が終わるまでにメールを書き終えよう、このアルバムが終わるまでに資料を作り終えよう、という意識を持てます。
 また、仕事の内容で選曲を変えるようにしています。このブログやメールなど、文章を書くときはクラシックやサウンドトラックなど、歌詞がなかったり、歌詞があっても理解しにくい曲を選んでいます。新製品の検証など、気合いとテンションが必要なときは、歌詞を見なくても歌えるような曲を選び、口ずさみながら仕事をしていることが多いです。

■ テレワーク用の仕事を作る
 自宅でテレワークをする場合、オフィスと全く同じような働き方はできません。テレワークではやりにくかったり、できない仕事もあります。反対に、テレワークだからこそ進めやすい仕事もあります。
 進めやすい仕事の例として、ひとりでできる資料作成や、情報の調査・収集があります。このようなブログを執筆することもそのひとつです。オフィスでは進みが遅いですが、テレワークでは進めやすい仕事だと感じています。これは、社内メンバーからの相談など、業務が中断されることが少なく、ひとつのことに集中的に取り組めるからだと思います。それぞれの仕事の中から適している仕事がなにかを考え、それを用意してテレワークに臨めると、より良い成果を生み出せるはずです。
 無線LAN製品の技術担当である私自身の仕事を例に挙げると、昨今の状況からお客様先へ伺う予定がなくなってしまい、製品説明やディスカッションができなくなりました。いずれ感染症の状況が改善し、そのような機会をまた得られると信じて、今はその準備を進めています。製品の検証やオンラインセミナーの聴講を通じて知識を高め、社内の役に立てるよう資料を作成しています。
 当社ではVDIが導入されていて、普段使っているPC環境に自宅からでもアクセスができます。しかし、機器の検証をするとなると、少し工夫が必要な場合もあります。私が所属する部署では、テレワークでも無線LAN製品の検証をするために、検証環境にコンソールサーバを設置したり、リモートから操作できるPCを設置したりと、チームメンバーの知恵も得ながら、テレワークでも製品の検証ができるようにしています。

 このような意識をしながら、自宅でのテレワークでもできるだけ生産性を落とさないようにしています。今までの経験から工夫や改善を進めているものの、オフィスに居る時のような成果を出せないこともあります。新型コロナウイルスの感染拡大が一日も早く落ち着き、社会がこの経験を糧に以前よりも良い日々を送れることを願っています。

2020年 4月15日 丸田 竜一

(写真1)テレワークのために片付けた机

(写真2)運動不足解消のためのトランポリン

※本記事の内容は執筆者個人の見解であり、所属する組織の見解を代表するものではありません。

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