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第33回人工知能学会 全国大会に行ってきました。

ライター:伊藤 千輝
ネットワンシステムズに新卒入社し、IoT/AIの技術の検証/ソリューション開発に従事。また、最新のAI技術をウォッチするために産学連携の取り組みを推進。
現在は製造業をターゲットにスマートファクトリーに向けたデータ収集・集約・加工・保存・活用のためのデータハンドリング基盤の提案導入支援。実際の顧客データを用いた分析支援を行う。
休日は弊社がスポンサーとして支援する大分トリニータをサポーターとして応援。

目次

第33回人工知能学会 全国大会(JSAI 2019)

6/4-6/7で新潟で開催された第33回人工知能学会全国大会に共著として参加してきました。
論文の全投稿数750件、参加者数は2900人を超え過去最多となりました。

また、新潟開催ということもあり新鮮な魚介と豊富な日本酒で夜の懇親会も大変盛り上がっておりました笑

 

産学連携の取り組みを発表

一般セッションにて、弊社が産学連携で取り組んできたプロジェクト内の技術を慶応大学栗原研究室の蛭田様から発表していただきました。
発表は6/4に行われ、「データマイニング: 画像への適用のセッション」で発表されました。

本発表のJSAI公式予稿ページはこちら

弊社も2016年より産学連携等に取り組んで、学会への投稿、人工知能学会へのスポンサー活動などを積極的に行っております。2019年現在では、AIの分野では電気通信大学のAIXや、慶応大学との産学連携の取り組みをさせていただいております。
このように、世の中で、ソリューション化・製品化されていない技術に関しては、こうしたアカデミックな取り組みを通し、弊社はお客様の課題を解決しております。

企業課題解決のためのAI

最新のアカデミックの研究発表は毎年多く発表されているのですが、本年度の大会では機械学習やDeep Learningの技術がかなり応用技術として社会に活用されてきていると感じました。AI応用セッションの中では、医療、金融、産業(農業、製造)のリアルな課題に対するAI活用事例が多く発表されておりました。

過去の学会ではサンプルデータを用いた分析や、仮定的な課題に解決できそうな手法の発表はされてきておりましたが、今年は各企業のリアルな課題に対し実データを用いて機械学習やDeep Learningで解決するアプローチをとる発表が多くみられました。

この分野でのツールやライブラリーの開発がかなり進んでおり、Deep Learningによる画像認識、機械学習による予測や分類が、大学などのアカデミックな世界だけではなく一般企業でも使いやすいものになっているのだと改めて実感しました。

また、現場のリアルな課題や実データを持った企業と、最新技術をウォッチするアカデミックな世界の方々の解決アプローチの議論は非常に面白く勉強になりました。データ分析の知識はあまりなくても現場の課題はたくさんある企業と、機械学習の知識はあるが実データの意味や現場の知見がない研究者がこうした場でマッチングし議論することで課題解決の一歩になり得るのだと感じました。

企業のデータを用いた分析の難しさ

一般のデータ分析コンペでのデータは、ある程度クリーニングがされて出されていることが多いです。また、企業の課題解決アプローチなしにデータだけが渡されて分析を実施するケースが多くみられます。

しかし、コンペとは違い、実際の企業の課題解決のためのデータ分析は、データそのものの意味やゴールの設定に苦労することが多いです。例えば、製造業のお客様にとってはモノづくり効率化というテーマがあります。工場、工程、ラインのどの設備の稼働を効率化させるのか、データ分析の結果をどう生かすのか、より具体的に絞っていくことが必要です。これは、現場の人の立場によって変わることが多く、多くの人が関わるものづくりのだれにとっての目標なのかを絞ることも必要です。

弊社も2016年から製造業のお客様を中心にデータ分析の案件を行っておりますが、案件の中で回り道をしてしまうことが多々あります。特に製造現場でのデータ分析は一般のデータ分析とは違う点も多くあります。

次回以降は「製造業のデータ分析で目指すものと落とし穴」と題して、製造現場でのデータ分析の取り組みの苦労話やお客様の解決したいことの一例をご紹介させていただきます。

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