クラウド時代のネットワーク管理最前線。いまIT部門が取るべき戦略とは? ~ネットワーク運用効率化のヒント【後編】

クラウド時代の
ネットワーク管理最前線。
いまIT部門が取るべき戦略とは?


ネットワーク運用効率化のヒント【後編】

ここ数年ほどの間で、「デジタルトランスフォーメーション (DX)」という言葉がにわかに注目を集めるようになりました。DXはITの活用が大前提ですが、日々の運用に手一杯のIT部門の視点から見れば、実現が難しいのが現実です。ネットワーク運用効率化のヒント【後編】では、徹底したコスト削減を求められるIT部門が、取るべき戦略と取り組みを考察します。

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いまIT部門が取るべきIT戦略と段階的な取り組み

クラウドの普及によるネットワーク運用工数の増大、既存システムのサイロ化、デジタルトランスフォーメーション (DX) の要求など、解決しなくてはならない課題は山積みであるものの、人と予算は減る一方。こうした閉塞(へいそく)状況を打破するには、一体どのような手を打てばいいのでしょうか?

まず着手すべきは、既存ITインフラの「標準化」です。前編で触れたように、多くの日本企業のITインフラは、サイロ化されたシステムごとに分断されています。理想を言えば、これらのばらばらに分断されたシステムをすべて共通化し、全社レベルであらゆる業務プロセスを一気通貫で制御できるようになれば、システム運用コストを大幅に削減できるでしょう。

しかしそのような状態へ一気に移行するのは、とても現実的ではありません。業務プロセスの標準化はIT部門だけでなく、社内のさまざまな部門の思惑が絡み合い、また企業収益に直接影響を及ぼすため、そう簡単には手を出せる領域ではありません。しかしシステム基盤に関しては、そうした事情とは切り離して、IT部門主導で先行して標準化や共通化を進めることができます。

具体的には、それまでシステムごとにばらばらに設計・構築してきたインフラの「社内統一標準」を定め、それに基づき設計・構築した共通基盤上で、社内のあらゆるシステムを稼働させるのです。実際には、更新時期を迎えたシステムから順に、段階的に共通基盤上に移行していく形を取ることになるでしょう。また、これまでシステムごとに個別に行っていたシステム監視やネットワーク監視、ジョブ管理、バックアップといった各種システム運用作業も、標準インフラ上でまとめて行うことで日々の運用作業を大幅に効率化し、人手やコストを削減できるようになります。

インフラ標準化の効果は、当然のことながらその適用範囲が広くなればなるほど大きくなります。そのため、多くのグループ会社や拠点、海外現地法人などを抱えるグローバル企業では、グループ全体に渡ってインフラの標準化を進めることでより多くの効果が得られるようになります。実際、国内に数多くの支店を抱える金融機関や、海外に多くの生産拠点や販売拠点を構えるグローバル製造業などで、こうした取り組みが活発化しています。

必ず発生する「人的ミス」。リカバリーする時間とコストを削減するためには

標準化と併せて検討すべきは運用の自動化です。運用手順を標準化するだけでなく、その実行を自動化することで、さらに作業効率を上げることができます。近年ではRBA(Runbook Automation)やRPA(Robotics Process Automation)といった各種自動化ツールが実用化されているので、それらを活用してシステム運用作業の自動化を図るのも手でしょう。

運用の自動化は、ヒューマンエラーによる問題発生のリスクを減らし、システム品質を向上させるためにも重要な取り組みとなります。システムやネットワークのトラブルが減れば、その分だけ問題の調査や修正に要する人手や時間を減らせることになり、コストとリソースの最適化につながります。その結果、クラウド対応やDX対応により多くのリソースを投入できるようになり、これこそが標準化・自動化の真の価値と言えるでしょう。

このようにインフラの標準化を行うと同時に、その運用を自動化することによって、既存システムの運用工数を削減し、クラウド時代にふさわしい次世代ネットワーク基盤の構築や運用のリソースを捻出する。まずは、こうした取り組みが第一歩となるでしょう。さらには、業務システムの連携や統合、さらにはオンプレミスとクラウドを統合した運用自動化へと、段階的に自社のシステム運用を高度化していく将来プランが描ければ理想的です。

クラウド時代を見据えたネットワーク管理の最前線

運用の標準化や自動化と一言で言っても、それをいざ実践するとなるとさまざまな困難が伴います。運用の自動化を実現するには、そのためのITツールの導入が必須ですが、サーバやストレージに関してはすでにそうしたツールがそろっています。特にサーバ仮想化やストレージ仮想化の技術が普及して以降は、ソフトウェア技術を使ってサーバやストレージを柔軟に管理できるようになり、これにRBAやRPAといった自動化ツールを組み合わせることでかなり高度な自動化が可能になっています。

一方、ネットワークの運用に関しては、サーバやストレージの分野と比べるとかなり遅れを取っていると言わざるを得ません。ネットワーク仮想化の技術は徐々に企業の間で認知され始めましたが、今やすっかり当たり前の技術となったサーバ仮想化やストレージ仮想化と比べるとまだまだ普及が遅れています。各種ネットワークコンポーネントと、RBAやRPAとの間を橋渡ししてくれるプラットフォーム技術もまだ発展途上で、これといった決め手がないのが実情です。

そこでネットワンシステムズでは、そういった課題を解決する、新しい運用自動化サービスを開発しています。このサービスでは、企業の社内ネットワークに散在しているネットワークコンポーネントをすべてまとめて集中管理し、その状況を可視化・制御できるプラットフォーム「カスタマーポータル『NWC(Network Control)』(下図参照)」を提供します。


カスタマーポータル「NWC(Network Control)」概要

弊社は独立系SIベンダーとして、特定のネットワーク機器ベンダーの技術にロックインすることなく、新興のベンチャー企業も含め、さまざまな製品を取りそろえています。これらさまざまなベンダーの製品を同じツール上で一元的に管理し、ネットワーク全体を可視化するとともに、新しい運用自動化サービスでお客様のICTシステムの全体最適化・自動化をご支援します。

新サービスの詳細は、2019年春に開催を予定している弊社セミナーにてご紹介いたします。
セミナーの日程が確定しだい、ホームページにて告知いたします。

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