海外に右へ倣えではない、日本企業にとっての最適解とは―― ネットワンシステムズが取り組むデジタルトランスフォーメーション

海外に右へ倣えではない、
日本企業にとっての最適解とは――


ネットワンシステムズが取り組むデジタルトランスフォーメーション

ネットワンシステムズは1988年の創業以来、独立系ネットワークインテグレーターとして、常にその時々の最先端技術を提供してまいりました。弊社が歩んできた30年の間にネットワークは目覚ましい進化を遂げ、現在はネットワークを含むあらゆるデジタル技術を活用して新たなビジネス価値を創造する「デジタルトランスフォーメーション(DX)」の時代を迎えています。そうした中、弊社ではDXによるビジネス変革にいち早く取り組み、そこで培った知見や成果を基にリファレンスモデルを構築し、お客様へ提供を始めています。
ネットワーク市場をけん引してきたネットワンシステムズが考えるDXとは ――。その考え方と取り組みについて、常務執行役員/CMO 篠浦 文彦が解説します。

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(cap)ネットワンシステムズ株式会社 常務執行役員/CMO 篠浦 文彦

(cap)ネットワンシステムズ株式会社
常務執行役員/CMO
篠浦 文彦

ネットワンがDXに取り組む目的とは?

―― ネットワンシステムズがDXに取り組む目的を教えてください。

篠浦: システムインテグレーション業界は今、業態そのものの変革が求められています。ネットワンシステムズはこれまで、ネットワーク製品を中心にSIビジネスを展開してきましたが、これからは「クラウドインテグレーター」へとシフトしていかなければなりません。しかしながらクラウド市場には巨大なグローバルベンダーが存在し、その力をますます強めています。そうした中、どうやって生き残っていくのか、ビジネス戦略をもう一度考えようというところから、当社自身がDXに取り組むことにしました。
このようにDXに取り組む目的というのは、そもそもは自社ビジネスを成功させるためです。しかし、お客様のCDO(Chief Digital Officer)/ CIO(Chief Information Officer)と話をすると、お客様もDXをどのように推進すればよいのか、DXの中でITをどう活用すべきか悩んでおり、解を持っているお客様が非常に少ないことが分かりました。
当社自身がDXに取り組んで、その経験値をお客様と共有しながらお客様とともにビジネスを考えていければ、いくらクラウドプレイヤーが強くなってもネットワンシステムズの立ち位置は変わりません。そんなお客様にとっての「トラステッド・アドバイザー」となることを目標に、ひいては当社のビジョンである「すべてのステークホルダー(お客様、パートナー、株主、社員、市場、市民社会、地球環境)から信頼され支持される アドマイヤード・カンパニー」の実現を目標に、DXにチャレンジしています。

―― ネットワンシステムズが目指すDXとは、どんな取り組みなのでしょうか。

篠浦: ネットワンシステムズは日本企業に適したリアリティのあるDXの実現を目指しています。これは、弊社が以前より身をもって実践してきている働き方改革と共通するものがあります。現在、グローバルベンダーの多くが働き方改革を推進するITソリューションを提供していますが、当社とは大きな違いがあります。それは、当社自身が日本企業として働き方改革を実践してきたという点です。
グローバルベンダーが提供するテクノロジーは優れていますが、それをそのまま適用することは困難です。なぜなら、日本には独自の人事制度、労働基準法をはじめとする法制度があるからです。それを踏まえてテクノロジーをどのように適用すればよいのか、グローバルベンダーは教えてくれません。しかし当社は、テクノロジーをどのように適用すればよいのか、身を持って経験しています。これは、日本企業でなければできないことです。
その上でネットワンシステムズでは、自社で取り組んだこと、体験したことをすべてオープンにしました。働き方改革を進めていく中、たとえば裁量労働制の導入に失敗するなど、すべてがうまく行ったわけではありません。こうした失敗の理由、人事制度の変え方、縦割りのプロセスや組織の見直し方といった経験、さらに投資対効果や生産性といった生の数字データもお客様に公開しています。
DXの取り組みも、働き方改革と同じ方針で臨んでいます。「DXを実現するためにビジネスモデルをどう変えるか」といった仰々しいものではなく、デジタル化を進めることで業務はどのように変革できたか、ITをどう利活用するとうまく行くかといった私たちが体現してきたことをオープンにします。そして経験をお客様と共有しながら、最適な利活用方法を提案することで、当社にとってのビジネスチャンスが生まれ、成功につながっていくものと確信しています。

ネットワンがDXに取り組む目的イメージ

具体的な取り組みと、お客様へ提供するエッセンス

―― 具体的には、どのような取り組みを行ったのですか。

篠浦: ネットワンシステムズがDXに取り組み始めてから、およそ1年が経過しました。私たちがDXの取り組みを通じて分かったのは、「可視化」と「断捨離」の重要性です。
プロセスや組織は、ビジネスの成長過程で目まぐるしく変化し、複雑になっていきます。しかしそうした変化のデータを可視化しておかないと、投資対効果を計測したり経営戦略に活かしたりすることができません。
そんなデータを可視化すると、見えてくるのが“無駄”です。たとえば、社員の「工数」をデータとして管理していますが、これを可視化したことでSEがどんな仕事をしているのか、どんな時間の使い方をしているのかがひと目で分かるようになりました。SEは本来、お客様を向いて仕事をすべきなのですが、データによると工数の見積りにかなりの時間をかけていたのです。これは何も個々のSEに責任があるのでなく、会社がSEに無駄な仕事をさせていたわけです。
もともと当社ではTQC(Total Quality Control)活動が活発で、業務改善プロジェクトも存在していました。しかしDXは“改善”ではなく“改革”の取り組みです。当初は必要だったプロセスも、ビジネス環境が変わる中で不要になります。そんな「いらないものは捨てる」というミッションを果たす「断捨離プロジェクト」を組織し、プロセスだけでなく不要な組織やポストもどんどん整理しました。
こうした取り組みの成果は、今まさに計測している最中です。データを取ることで無駄な部分が見えるようになり、社内業務の効率が図れます。その積み重ねにより、スピーディでクオリティの高いサービスを提供することが可能となり、お客様のDXを支援できるようになります。

―― こうした取り組みから、お客様にはどのようなエッセンスが提供できますか。

篠浦: DXによって痛みを伴ったプロセスや組織の改革を断行したことで、お客様担当の営業やSEが実体験をエッセンスとして提供できるようになりました。お客様のDXを支援するとき、コンサルタントが資料を使ってプレゼンテーションするよりも、営業やSEが経験を話した方が、よりリアリティがあります。DXを進めるといろいろなことが変わっていきますが、そうした体験談を社員全員がお客様に伝えられるようにならなければいけないと思っています。
実は、働き方改革の取り組みでもそうでした。今も当社の人事部門担当者は、お客様から引っ張りだこです。なぜならコンプライアンス順守に基づいて取り組んできた働き方改革について、人事ならではの視点から生々しい声が聞けるからです。
これからDXを進めていくと、今度は当社の経理・財務部門担当者がお客様とコミュニケーションを図るようになると予想しています。ちなみに、DXの断捨離などは広い意味で働き方改革と捉えることができるので、社内では「働き方改革 2.0」と呼んでいます。間接部門も含めた全社員が語り部になれば、ネットワンシステムズのDXが体現できたと言えるでしょう。

お客様のDXを一貫してサポートするサービスメニューを展開

―― ネットワンシステムズが提供するDX向けのサービスを教えてください。

篠浦: 今までのネットワンシステムズのビジネスは、お客様の要件に対して製品やサービスを提案し、さらに運用・保守するというものでした。しかし、お客様のビジネスのライフサイクルから見れば、ITは一部分にすぎません。
現在は単純にシステムインテグレーションだけでなく、ビジネスのプランからコンサルティングといった上流工程も含め、お客様のDXを一貫してサポートするサービスメニューの拡充を進めています。サービスメニューは「カスタマーサクセス」の考え方に基づき、継続して当社を使い続けていただくための仕組みとして提供する予定です。お客様に寄り添い、ビジネス戦略に近いところを担うためにプロセスや組織改革などについてもアドバイスできるサービスを目指しています。
もちろん従来のITの側面からも、ビジネスを強化していきます。お客様の中には、業務部門が独断でクラウドサービスを導入し、IT部門が把握できない「シャドーIT」が増えて困っているという課題を抱えている企業もあります。そうした課題を解決するために、ガバナンスやセキュリティを担保するためのツールが必要です。ここにも、私たちのビジネスチャンスがあります。

―― すでに具体的なサービス提供は始まっていますか。

篠浦: すでに一部のサービス提供が始まっています。サービスは、机上の空論ではいけません。そこで顧客ロイヤルティの高い地方自治体、エンタープライズ企業のお客様をパイロットに、一部サービスの提供を始めています。こうしたパイロットがいくつか走っており、2019年度には徐々にメニュー化していく予定です。

お客様のDXを一貫してサポートするサービスメニューを展開イメージ

ネットワンシステムズだからできること

―― ネットワンシステムズの強みとは何でしょうか。

篠浦: ネットワンシステムズの強みは、ベースとなるITの技術力に加え、テクノロジーや業務に対する豊富な経験値を備えているところにあります。また、自社導入を通じて得られた社内データ、うまく行かなかった施策も含めて共有している点も、当社ならではの強みと言えるでしょう。
中でもテクノロジーをどうやって日本のお客様のために利活用するかという応用力の高さは、他のベンダーにはなかなか真似のできない強みです。こうした強みを今後も継続していきたいと考えています。

―― 最後に、ネットワンシステムズが今後、目指していく姿を教えてください。

篠浦: 繰り返しになりますが、当社のビジョンは「アドマイヤード・カンパニー」を目指すことにあります。また当社には、全社共通の価値観として「Net One Way」というものが脈々と受け継がれ、「人と同じ、他と一緒では嫌だ」という昔から変わらない文化・風土があります。
ネットワンシステムズが今後、目指していくのはお客様にとって唯一無二のユニークな存在になり、お客様のビジネスに貢献していくことです。そこに向けての準備を1年かけて取り組んできましたので、これからの取り組みにもぜひご期待いただきたいと思います。


一口にDXと言っても海外の事例に右へ倣えではなく、日本企業にとってリアリティのある提案をすること、「日本式のDX」を実現することがネットワンシステムズのスタンスであり強みでもあります。

働き方改革やDXと大きな変革を求められる今、失敗や痛みも含めた自社のエクスペリエンスまで公開しながらお客様の課題に寄り添い、先進技術と世界中のICT製品を組み合わせたサービスを提供し顧客企業のビジネスに新たな価値を生み出してまいります。

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