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  1. 企業情報
  2. netone on netone

第1回 DX と netone on netone

はじめに

当社のデジタルトランスフォーメーション(今後はDXと称します)に対する取り組みについて、ご紹介致します。

既に多くの方々がDXについて語られているということもありますが、ここではDXそれ自体については説明せずに、なにを考え、どうやってそこに向かって行こうとしているか、そのままを率直にお伝えできたらと考えております。

働き方を改革する

当社は、ネットワークに関する技術力を強みに、インターネットの普及と共に成長を続け、一昨年前に創立30周年を迎えることができました。
さて、その30年前と比べると、現在はどう見えるでしょうか。

声をかければ好きな音楽が流れ、インターネットにつながったテレビで好きなときに好きなコンテンツを視聴し、ベッドの上で世界中から買い物をする。IT環境の劇的な進化は、私たちの行動様式を大きく変えました。

他方で「働き方」はどうでしょうか。毎日満員電車に押し込まれ、職場では契約書、請求書等々、紙の書類とハンコに追われ、時間を選ばずに飛んでくる仕事の依頼。「働き方」については、あまり変化がないように思いませんか。

当社は " ICTの利活用を通じて、社会変革に貢献する。" という経営理念に基づき、テクノロジーで働き方を変えてきました。
早い時期にVDI ( Virtual Desktop Infrastructure ) を導入、これに合わせ制度も変えました。デバイスとインターネットへの接続があれば、どこででも業務ができる環境を整えることで、場所だけでなく時間の制約をも外し、個々の状況に合わせて勤務できるよう働き方を改革しました。


そして次に実現したいことは、より快適に仕事ができる環境。「ユーザ体験の向上」がテーマだと考えています。VDIを導入したときと同様に、まず自らをテクノロジーで変えていきます。これが今の私たちの挑戦です。

顧客から始める

まず誰にとっての価値なのか、「顧客」から議論を始めたいと思います。どの組織にも関係する組織があり、業務としてのアウトプットを提供する「顧客」がいます。営業部にとっての「顧客」もあれば、人事部にとっては従業員が「顧客」です。

つまり、企業の内外には、
- 会社としての顧客
- 業務としての顧客
- 従業員としての顧客  と大きく3つの「顧客」が存在します。

業務をするもの同じ従業員なのに、なぜ分けるのか?と思われるかもしれませんが、組織として、個人として、という点が異なります。システム提案をするSEのときと、保険証を紛失し再発行の申請をするときと、たとえ個としては同じ従業員であっても、コンテキストが変われば「顧客」の期待も変わるため分けて考えます。

そして、それぞれの「顧客」ごとにデジタル化された窓口( Service Center )を設け、コンテキストに合わせたサービス ( Customer Service, Business Service, Employee Service ) を提供することを考えています。

「顧客」を決めることは、どのような価値を提供するのかを議論する上で欠かせません。また、複数の選択肢があるときに、この価値に照らし合わせることで、適切な判断と説明ができるようになり、取り組みに一貫性がでてきます。

ユーザ体験の向上

どのような価値を「顧客」に提供するのか。これについて議論をしたとき、あるメンバーから「業務の効率化」と「業務の高度化」の2軸に分けて整理しないかという提案がありました。効率化は時間、高度化は能力の観点、つまり不可能が可能になるといった効果です。提供価値について議論する際には、この四象限で整理をするとお互いの目線を揃えやすくなります。

効率化の軸では、システム間、組織間といった何かと何かの間のような、非効率が発生しやすい場所はターゲットの一つでしょう。社内には多くのシステムが存在していますが、作った目的も作られた時期もバラバラです。当然連携もしていないのでデータもバラバラです。

こうなると、なにかレポートを作成しようとすると、複数のシステムからデータをかき集めることになります。こうなると、参照はともかくデータを更新することは困難です。また、一般にシステムが分断されると業務も分断されます。(その逆もしかりです)

通常の業務を単純にworkflow化することにも意味があります。なぜなら、問い合わせの内容、オープンからクローズまでの時間といったデータが仕組みとして採取できるようになるためです。こうした仕組みの中で採取されたデータは見える化され、改善活動の拠り所になります。

多くの労力をかけて「作られたデータ」は、いくつかの仮定の上で利用する必要があり、判断の拠り所としては弱いものです。

こうして信頼できるデータが多く集まれば、高度化の軸としてできることが増えます。AIも基礎は信頼できるデータです。データを分析することで新たな知見が得られたり、状況に応じて動的に何かを制御することができたりするようになります。

効率化と高度化の軸は相互に補完をする面があるため、場合によってはキレイに分けられないこともあると思います。それでも、こうした整理の仕方は、お互いの主張を理解するのに役に立ちます。

ストーリーをつくる

「顧客」を定め、提供価値について議論しました。次は「顧客」に対し、その価値を届ける方法(ストーリー)を考えます。最初から完璧は目指しません。できるところから始めてストーリーの正しさを検証し、次のステップに進みます。

最初から100%を目指さないのは、それが正しいという保証がないためもありますが、ゴールを描くスキルを現時点で持っているかという問題が大きいと思います。実は、ストーリーを作ることは見た目ほど簡単ではありません。ここで、実際の例を紹介したいと思います。

昨年、あるシステムを刷新する話があがりました。そのシステムは、案件を担当する営業/SEと製品担当の間のQ&Aを管理するものでした。移行先として候補に上がったのはServiceNowServiceNowについては別の機会に紹介します)。ServiceNowが適しているであろうことはカタログからは読み取れるのですが、もどかしいことに具体的なところが分かりません。もし導入したら今と何が変わるのか、公開されている事例を読んでもイメージがわきません。かなり長い間「これは、本当に役に立つのだろうか」という議論が続きました。

こうした状況を打破するために「ServiceNowを使い、短期間で必要最低限の要件を標準機能で実装し、実際にその手で操作してみる」ことを提案しました。数週間でそれを開発し、関係者で集まり操作をしてみたところ、百聞は一見に如かずといいますが「それは意味あるのか?」という発言が「こんなこともできるのでは。もっとこうしようよ」と生産的なものに変わりました。その後、営業/SEにも実際に操作してもらうことで「顧客」からの意見も集め、その効果を検証し、さらには次の改善のインプットにすることができました。

ストーリーを作ることが簡単ではないのは、テクノロジーを活用して業務を変えていく際、そのテクノロジーと業務の双方の知識が必要となるためです。本を読み、セミナーを聞くことも有用ではありますが、こうしたスキルは、学習を繰り返しながら磨き上げていくことが大切だと思います。上の例では、実際に自ら考え、その手で作り動かす過程は、そのまま学習の過程でした。

支援する

体制とこの取組みを支える仕組みについても簡単に触れておきたいと思います。
業務をデジタル化するということは、組織間の接点をシステム化するということです。否応なしに組織横断の取組みになります。このため、それぞれの組織の協力が欠かせないのですが、不思議なことに通常これは困難です。

こうした組織論から離れるために、組織ではなく「顧客」毎にサービスオーナーをたて、この取組みの体制の中核としました。「顧客中心」といえば聞こえは良いですが、サービスオーナーの方々には、組織を越えた無理なお願いを聞いてもらっており、本当に感謝しています。

また、各組織とコミュニケーションをとる場として、今期から各本部からの代表者で構成されるCIO連絡会という会議体を立ち上げました。全社ITに対するガバナンスが主目的ではありますが、こうした取り組みを全社に広げる場であり、ニーズやセキュリティの考え方を全社で共有する場であり、サービスオーナーにとっては必要に応じて支援をもらう場としても機能しています。

まとめ

昨年からこのDXの取り組みに参画しました。最初は、砂漠の真ん中にポツンと立っている感じでした。とにかく抽象的で、範囲が広く、どこから始めれば良いかさえ分かりませんでした。それなりの数の本も読みました。参考にはなりますが、そこに直接的な答えがあるわけではないので、悩みが解消されることはありませんでした。

その頃の私の興味は、整った話ではなく、自分がどこにいるかを確認するために試行錯誤している話にありました。実は「キレイな話よりも、そのままをお伝えする方がお役に立てる」というコンセプトは、この経験からきています。

当社では、自ら実践し、その全てをお客様に提供するという取り組みを"netone on netone"と称して、推進しています。ネットワンの社内で積み重ねた体験談が、少しでもお役に立てれば幸いです。

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