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ネットワン NFV の全貌と市場への挑戦①

匠コラム
ネットワーク
仮想化

ビジネス推進本部 第1応用技術部
コアネットワークチーム
砂田 晃徳
井上 勝晴

2013年にETSI NFV ISGによりNFVの全体像を形作るGroup Specificationが公開されてから、年々「NFV」というキーワードを耳にする機会が増えてきています。
本稿では、改めてNFVとは何かについて解説を行いつつ、ネットワンシステムズのNFVへの取り組みについて紹介していきます。

連載インデックス

NFVとは?

ネットワーク機器は、従来専用アプライアンスという形でソフトウェアとハードウェアが一体的に提供されてきました。
NFV(Network Function Virtualization)は、専用アプライアンスで提供されていたネットワーク機能を仮想化基盤上のソフトウェア(仮想マシン)で実現しようという取り組みです。
ネットワーク機器をソフトウェアとハードウェアに分離し、汎用サーバーで構成された仮想化基盤上でネットワーク機能を提供します。

今までデーターセンター等で培われてきた仮想化や自動化といった技術を、通信事業者のサービスでも活用することで、設備/運用コストの削減やリソースの最適化、迅速なサービス展開等の実現を目標としています。

NFVは、ヨーロッパの標準化団体であるETSI(European Telecommunications Standards Institute)配下に設立されたNFV ISG(NFV Industry Specification Group) を中心に議論が進められています。

ETSI NFV ISGのNFVアーキテクチャーでは、仮想アプライアンスのようなネットワーク機能を仮想化するだけには留まらず、仮想化されたネットワーク機能やそれを提供するためのインフラの管理、運用の自動化等についても検討が進められています。

ETSI NFVのハイレベルフレームワークは以下のように定義されています。

ETSI NFVのアーキテクチャーは、VNF、NFVI、MANOという3つの領域に分かれています。
VNF(Virtual Network Function)は、「ソフトウェアで実装されたネットワーク機能」であり、仮想マシンとして動作するネットワーク機器を表します。

NFVI(NFV Infrastructure)は、VNFを実行するための物理リソースと仮想化機能です。NFVIには、IAサーバーやストレージ等のハードウェアリソースと、仮想化のためのハイパーバイザーが含まれます。

NFV MANO(Management and Orchestration)は、ハードウェアリソース、ソフトウェアリソース、VNFの管理機能とオーケストレーション機能を提供します。MANOは、自動化の中心的な役割を担う「Orchestrator」、VNFの管理を行う「VNF Manager」、NFVIの制御を行う「VIM(Virtualized Infrastructure Manager)」で構成されます。

NFVではオープンソースソフトウェアの利用も注目されています。
2014年に発足したオープンソースプロジェクトであるOPNFV(Open Platform for NFV)では、オープンソースソフトウェアを組み合わせたキャリアグレードのNFVプラットフォームの実現に向けて活動が行われています。
2015年6月に最初のリリースである「Arno」が公開されました。「Arno」では、OpenStack、KVM、OpenDaylight等のソフトウェアを組み合わせて、ETSI NFVアーキテクチャーのNFVIとVIM機能を提供しています。

ネットワンシステムズのNFVへの取り組み

弊社では昨年から、NFV PoC(Proof-of-Concept)環境の構築や、その環境を活用したお客様へのデモ等の活動を行っています。
PoC環境は、「オープンなインターフェースによるベンダーロックインを排除したNFVプラットフォーム」というコンセプトを基に、オープンソースソフトウェアと商用のソフトウェアを組み合わせて環境を構築しています。

まずは動かしてみるという目的で、主にインフラ機能とその管理機能を中心に、OpenStack/KVMを使用して環境を作成し始めました。

OpenStackの標準機能では、VNFが接続される仮想ネットワークと物理ネットワークの柔軟なインテグレーションやサービスチェイニング機能の実装等が難しいため、必要に応じて弊社で取り扱っているSDNソリューションを連携させています。

またNFVでは、汎用ハードウェアの使用やリソースの共有といった仮想化によるメリットの享受だけではなく、オーケストレーターが提供する自動化機能による運用の効率化についても期待されています。
現時点では、PoC環境にはNFV用のオーケストレーションソフトウェアは組み込んでいませんが、OpenStackのオーケストレーション機能であるHeatやデモ用に作成したツールを活用して、お客様へのデモではプロビジョニングやスケール変更の自動化の動作イメージをご覧頂けるようしています。

NFVについては、現在、実用化に向けて様々な取り組みが行われています。
ネットワンシステムズでは、NFVについて興味を持たれているお客様や、既に検討を開始されているお客様を中心に、PoC環境を利用したNFVデモやNFVについてのディスカッション等を実施させて頂いております。

まとめ

今回のコラムでは、「ネットワンシステムズのNFVへの取り組み」について紹介させて頂きました。次回は、お客様向けに行っているデモの詳細な内容や、NFVへの取り組みの今後の展望を紹介します。

関連記事:http://www.etsi.org/technologies-clusters/technologies/nfv

執筆者プロフィール

砂田 晃徳
ネットワンシステムズ株式会社 ビジネス推進本部 第1応用技術部 コアネットワークチーム
所属
ネットワンシステムズに新卒入社し、エンジニアとしてパートナー/エンタープライズ/サービスプロバイダー顧客を担当する
現在は現部署に異動し、モバイル関連、SDN/NFV関連を中心にフロント部門への技術支援に従事

  • CCIE RS #47488

井上 勝晴
ネットワンシステムズ株式会社 ビジネス推進本部 第1応用技術部 コアネットワークチーム
所属
エンタープライズ・サービスプロバイダのネットワーク提案・導入を支援する業務に、10年以上にわたり従事
現在はSDN・クラウドのエンジニアになるべく格闘中

  • MCPC1級

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