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第3回 ワークスタイル変革実現に求められるコンピューティング環境の要素

匠コラム
働き方改革
セキュリティ

経営企画本部 第2応用技術部
EUCチーム
小林 浩和

昨今、企業を取り巻く様々な変化に対応すべくワークスタイル変革が求められており、前回、ワークスタイルの変革を促進するコラボレーションに欠かせない3つの要素に関してご紹介した。
ワークスタイル変革を促進するためには、前回紹介したコミュニケーション環境だけではなく、ユーザーが使用するコンピューティング環境も大きく見直す必要がある。ワークスタイル変革を実現した場合、ユーザーは様々なシチュエーションで仕事ができるようになり、この時使用するコンピューティング環境に求められる要件としては、ユーザーが使い慣れたデスクトップ環境をいつでも「セキュア」にアクセスできるという点がある。こうしたコンピューティング環境を提供するのがSBC方式やVDI方式といったデスクトップの仮想化ソリューションである。

ユーザーが使いやすい環境提供の重要性

ユーザーが使う上で重要なポイントが操作感である。コンピューティング環境は業種や職種などによって大きく異なり、必要となるアプリケーションやリソースなどが変化するため、デスクトップの仮想化をするうえで仮想デスクトップに何が必要かを定める必要がある。例えば、個人が自由にアプリケーションをインストールする必要があるようなヘビーユーザに対して、ログオフしたタイミングで環境がリフレッシュされてしまうような環境を提供してしまった場合、ユーザー利便性を損ない、使用されないシステムになる恐れがある。そのため、ユーザーの業務の体系に応じて仮想デスクトップの提供方式を変えるなどの工夫が必要となる。

また、ユーザーの操作感に関して重要なのが、ネットワーク環境である。多くのデスクトップの仮想化ソリューションは画面転送方式を用いるため、ユーザーの操作感は、ネットワーク環境に大きく依存する。全てのコンピューティングリソースがデータセンター側に配備されているシステム形態であるため、ユーザーのいる拠点側とデータセンター間の回線帯域や遅延、無線を利用する場合は、アクセスポイントの配置などによって、ユーザー操作感が損なわれてしまう恐れがある。

いつでも、どこでも自分のデスクトップ環境が使えることがデスクトップの仮想化ソリューションのメリットになる。そのため、ユーザーの利便性と操作性を考慮した使いやすい環境を提供することで、ユーザーが自発的に様々なシチュエーションで働くメリットを感じ、ワークスタイル変革をより加速させ、生産性の向上に繋がる。

管理のしやすさの重要性

管理者がデスクトップの仮想化に求めることとしては、ファットPCに比べて管理面の向上などがある。従来、ファットPCの場合は、配布の際にキッティング、OSやアプリのインストール、NW設定、管理台帳登録など複数の工程が必要となり、配布に非常に時間がかかっていた。また、廃棄の際には除却処理やHDDの破壊などの工数がかかっており、台数が多いほど管理コストが増加していた。また、配布後もOSやアプリケーションのパッチ管理などが必要となり資産管理ソフトなどを導入してバージョンチェックなどを行う必要がある。

デスクトップの仮想化の場合、プロビジョニングと呼ばれる技術によって仮想デスクトップの大量展開や新規追加が可能となる。プロビジョニング技術を使うことでOSやアプリの更新をマスター仮想マシンに反映することで、残りのすべての仮想デスクトップに反映することが可能となる。また、使用しなくなった仮想デスクトップは削除するだけで廃棄が可能となり、従来の管理工数に比べると大幅に削減することができる。

セキュリティ対策

ワークスタイル変革実現にはセキュリティの担保も重要となる。ワークスタイル変革が実現され、場所に依存しない働き方にシフトした場合、社内だけでなく様々な場所やシチュエーションで働くことになる。そこで、従来のファットPCのようにローカルのHDDに重要なデータを保持してしまうと情報漏洩の危険性が発生し、本末転倒なワークスタイル変革になってしまう。セキュリティの担保の観点においてもデスクトップの仮想化ソリューションは有効である。

デスクトップの仮想化を行うことで、重要なデータはデータセンター内に保管され、ユーザーが使用する端末には画面情報のみが送られる。そのため、ローカルのマシンには実際のデータは残らず、社外であってもセキュアにデータを活用することが可能になる。社外からの接続の際には、ワンタイムパスワードなどの二要素認証を使用することにより、セキュリティ強度を高める事が可能になる。セキュリティポリシーとして、データを一切データセンターから出さず、データセンターを堅牢にすることでセキュアなワークスタイル変革を実現できるようになる。

このようにワークスタイル変革を実現するための基盤としてデスクトップの仮想化ソリューションは非常に注目されている。ただし、ユーザー利便性や管理性、または、セキュリティ面に関してのニーズは時に相反するため、ワークスタイル変革を実現するためには、これらの矛盾する要件を如何に実現させるのか考慮する必要がある。

次回は、ワークスタイル変革を実現する上で重要になる、モバイル環境のあるべき姿についてご紹介する。

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